倒れず寄らず保たれるべきである物が今現在そうなっているのならば、そこで敢えて危険を冒す必要はない。面と面で積み重なっている立体をわざわざ押し崩すようなことはしない。それでも告げずにはいられなかった。ねえ、聞いてよ。そんな出だしから話を始めることを決める。
 ああ、うん。気のない返事。こころがくすぶって悪いにおいがする。静かに均衡は崩れ、それを目の当たりにした。それでも求めるならば誰かが説いたように、やはり恋は罪悪なのだろう。
(文ちゃんと誰か)
(先生)



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