僕のことが気になるだろう、と言うので首を横に振った。避けこそすれ、気になんてなるはずがない。
「嘘つきだね」
 気にならない。気に入らない。
 彼はもう何も口にしなかった。言わなかったがきっと見抜いていた。
 僕は頬に手を当てた。朝の空気で冷えるのを待った。こうやって新しく、当たり前に、僕の世界は変わっていく。
(中谷とクール)



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