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追記


2017.12.04追記




 結論から言いますね。

 超面白かった〜〜〜〜〜〜サイコ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!

  非常に語彙力のない感想ですが、正直これに尽きる。人間のドロドロした部分や、それに類する側面、そしてこれらがあってこそ映える清廉さ。鍋キューブ並みに濃縮された『人間』という出汁に、私が魅了されないわけがなかったのである。
 

 ここから当時のメモ書きを頼りにします。

 
 マシュが付いてくることになったとき、私の内部は二分されました。「マシュは安全地帯にいてくれ!」と叫ぶ過激派と、「え!? 今回マシュが傍にいてくれるんですか!? セイレム最高じゃないですか!」という非穏健派である。名前が違うだけでどっちも過激派じゃねえかという批判は聞き流させて頂こう。
 鯖の選出についてはわりと謎いのですが、まあそれは大人の事情っていうか。むしろ味方の鯖に理由付けされていただけありがたいっていうか。つまるところ、そんなに気にしてないですね。今回は新鯖のほとんどが味方陣営で嬉しかったです。

 さて。序盤からCCCシナリオを彷彿とさせる「いったい誰を信じればいいのか」という疑心暗鬼に放り込まれた私の心境は「逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ、大丈夫だって今回ジジイ枠いないし」であった。結果から言えば「ジジイ枠っぽいの」はいた。1.5部はジジイで構成されたストーリーだった……?(ミーム汚染)
 
 ストーリーにサンソン先生やマタハリさんの掘り下げが多くて、キャラ萌え派のオタクである私は大変喜びました。あと今回のロビンはEX成分多めでしたね! 読唇術とか! FGOでは愉快な面が多めですけれど、EXの彼は皮肉屋なアヴェンジャーの系譜ですから、私は「お、今日はそういう気分なのかな?」みたいな気持ちで温かく見守っていました。

 あとあとやっぱりサンソン先生が……マタハリさんのように半生の振り返りこそなかったけれど、セイレムという物語自体が彼の幕間であったとさえ言えるかもしれない。
 ユーザーから非常にヘイトを集める存在であったホプキンスですが、彼が「狂気の中で秩序たらんとしていた存在」であることはまた事実で。で、それこそ革命時代のサンソン先生なんですよね―――という考察をツイッターで見た瞬間、私は全力で頭を抱えました。処刑人という異端な寄る辺うわあああ―――!! かーらーの、ラストですよ。万歳三唱、ヴィヴ・ラ・フランス(意味重複)!
 
 ラヴィニアは終始可哀想な子でしたね。ロリコンの私は血涙を流した。
 けれど、彼女に救いがなかったというのは傲慢なのでしょう。だって、ラヴィニアにとってアビゲイルが尊い存在であったことは明らかです。たとえ彼女が全ての元凶であったとしても――たとえ意図されたものであったとしても、彼女らの関係は尊ばれるものだった。
 ラヴィニアの死を無駄にしない選択を、アビゲイルはしてくれた。私はそう信じたい。
 
 バトルに関しては、やっぱり目玉はあの新クラスフォーリナーですよね。学士殿! 学士殿! ピッタリのクラスが用意されましたよ学士殿!

「?」表記にはとりあえずバーサーカーをぶつける系マスターの私にとって、タニキの攻撃で「RESIST」が出た瞬間SAN値チェック不可避でした。でも矢避けとガッツでずっと場に立ち続けてくれたので、やっぱり俺のバーサーカーは最強なんだってばよ!

 ラストバトルは深夜特有の天啓で「外なる神であれ邪神であれ神の範疇であれば、神性特攻効くんじゃね?」と思って、チョコジュナ礼装を師匠に持たせました。自バフだけ乗せた宝具で20万出ました。己が洞察力に自惚れそうになった瞬間、ツイッターでは「アルターエゴが弱点だ!」と騒がれていたのであった。また己の脳筋レベルを磨いてしまった……。うるせえ! 勝てば官軍なんじゃい!
 
 終わってみると濃度が高すぎてシナリオが短かったような気がしましたが、ツイッター調べによると6章ぐらいの長さはあったようです。そう聞くと長いな! FGOやってると長短の感覚がどうにも麻痺してしまう。
 
 書く側としては、非常に美しい終わり方だと感じました。アビゲイルを中心としたお話であれば、アレ以上の着地点はきっとなかったのでしょう。
 死者は蘇らない、だからこそ生者は前に進まねばならない。たとえ罪を背負っていても――否、背負っているからこそ、少女は前を向かねばならなかった。

 でも、読み手としては不完全燃焼感が残るのも分かる。あからさまな伏線が多くありましたしね。ネックレスとかね。でも、FGOのシナリオが基本的に続き物の形を取っている以上、公式に「これでメインシナリオは終わりです」という形を出されるまでは、へたなことは言わない方がいいと思います。何事も終わってみるまでは、どう転ぶか分からんですよ。まあ、色々言いたい気持ちも分からんでもないがな! 

 色々書きましたが、そんな感じです。
 特に印象に残ったのは、セイレムという狂気の場において、それでも「アビゲイルを信じる」と言ってくれたマシュです。あんな胸糞悪くなるような光景を幾つも目にしていながら、なおも人間の善性を尊んでくれた後輩に乾杯!
 
 セイレムには、新宿のような劇的さも、アガルタのような成長譚も、剣豪のような爽快さもありはしない。前情報等の要素も含め、好き嫌いが分かれる話だろうとも思う。

 だからこそ、私は声を大にして主張したい。


「セイレム、めちゃくちゃ面白かったです!」―――と。