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雑記


2017.11.13かいじゅうといふもの



 普段金ローやフジのカットの嵐にボコられてるオタクとしては、シン・ゴジラ放送にかけるテレビ朝日の本気が見れて大変嬉しかったという話。

 シン・ゴジラは私の中の「怪獣映画」という概念を破壊した作品でありまして。
「怪獣映画? あー、はいはい。どうせ怪獣を正義面してボコるだけの映画なんでしょ」と思っていた私はもういない。シン・ゴジラとは、人外好きの私も、人間賛歌の私も、どちらも満足して昇天できた映画なのだった。

 公開時に感想を書いた覚えがあるので今更とやかく語りはすまいが、いや正しくは放送時にツイッターで叫び転がっていたので今更また同じことは繰り返すまいが、やっぱり何度見ても面白かったという話です。

 私の周りにはいなかったのですが、シン・ゴジラはなんだか現実感が強くて怖くて無理……という方もいらっしゃるそうです。そういう人もいるわな、と私も思います。だって描写が怖いもん。絶望感すげーもん。どうしたらええねん、こんなんって何度でも思うもん。

 ただ、あれはいまの福島の現状をエンタメ的解釈を通した作品でもあるんです。いま原発をどうこうできないんですよ。根本的改善策がないから、現状維持を最善の代案として共存していくしかないんですよ。悔しいですよ、悲しいですよ、理不尽だって憤りたいですよ。それでもやっていくしかないんですよ。
 だから、っていうと説教くさくなるんで嫌なんですけど、どうしても無理っていう人以外は本当に観て欲しい映画です。絶望と理不尽を土砂のように浴びせかけられて、人間たちがそれでも立ち上がる生き様を見て欲しいんです。

 観賞された方には、今更どうこう言いますまい。というか、何も言えない。「つまらなかった」と思うかもしれないし、「くだらない」「許せない」と感じたかもしれない。私と違う感想を抱いた方がほとんどだと思いますし、その唯一無二の思いはきっと何より正しいです。

 ただ、欲を言わせてもらうのであれば。
 いつかまたゴジラがやってくる日に備えて頂ければ、とだけ。

 余談だけど、福島の食べ物は美味しいものが多いよね。
 科学が風評被害に負けるなんてアホらしいから、数字信仰の私はもりもり食べてるよ。