×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -

追記


2017.11.11追記



  
 まず前提として、私がマーベル作品をまったく見ていないオタクの風上にも置けない輩であるということ。当然それらについての知識などある筈もなく、ツイッターで得た情報でぼんやり「だいたい社長が悪い」と思っているだけのクソオタであること。以上二点を念頭に置いてお読みください。
 
 率直に言います。めっちゃくちゃ面白かったです。
 
 まず、物語の構成が「見事」の一言に尽きます。
 いやだってマーベル初心者が、序盤のそれっぽい台詞やボスキャラもどきがしっかり活きてくる構成だなんて見抜けるわけないじゃないですか。無理だよ。レースゲーム初心者が初見レインボーロードで落下しないぐらい無理だよ。取っ散らかったまま次回へ続くのかな、などと甘く見た瞬間に畳み掛けられる怒涛の伏線回収は天才的過ぎて圧倒されます。ベネディクト・カンバーバッチファンの私は、そのついでのように殴られて序盤から横臥していました。
 
「なんか知らんが吹き替えの声優陣がフリーダムらしい」という前情報のみを頼りに吹き替え版を見たんですが、私(と同行者の従兄)は忘れていたのだ。まず字幕版を見ておかねば、比較対象がないという現実を……。そういうわけで吹き替え版の話を続けます。

 敵のボスの声帯が天海祐希女史だったんですけど、鑑賞に問題ないというかむしろはまり役じゃねーか、ってぐらい良かったです。エンドロール流れるまで天海さんだと気付かなかったぐらいです。純黒のときは序盤は違和感あったんですが、今回は全編にわたってスタンディングオベーションものでした。最高でした!
 
 人外好きとしては、ボスの傍に控えていたわんちゃんの話もしておかねばなりません。「でかい」「つよい」「かわいい」の三拍子揃ったわんこが復活した瞬間の私の歓喜ぶりときたら、筆舌に尽くしがたいものがありました。よく映画館で叫ばなかったと自分を褒め称えたい気分です。前日までにヨハンで叫びすぎて喉が枯れていたということもあるかもしれない。
 
 では、そろそろ……ロキの話をしましょうか。
 今作で、っていうか最近で一番性癖に突き刺さったキャラかもしれないです。マーベルにこんな可愛い奴がいるなんて聞いてないよ! 教えてくれよみんな!(床ドン)
 
 マーベル好きの従兄「兄へのコンプレックスを拗らせすぎてああなった」
 あまりの可愛さに語彙を失った私「は?」

 もう序盤から可愛かったですね。ソーを「兄上」呼びする度に私は死んでましたね。落ち続けてたときのロキが画面に映らなかったのは残念で仕方ないですね。本作唯一の欠点といってもいいかもしれません。コロシアムで観戦してるときのロキの可愛さったら、もう、もう! なんだそのブラコンと憎悪の狭間みたいな表情は! そして脱出するときの「たすけてー」ですよ! 何で嫌がる理由が「投げられるから」じゃなくて、「恥ずかしいから」なんだよ! 分かんねえよ! 一応神様だから人間とは判断基準が違うのかな! そうかもな! そこから流れるように裏切るロキの上をいくソーの「弟のことなどお見通しだ」感溢れる兄貴ぶりですよ。どう足掻いても兄に勝てない弟キャラたまんねえな。
 
 好きの過剰摂取で頭がおかしくなった私「ロキと間桐慎二に抱く感情が同じ」
 感化された従兄「……分からんでもない」
 
 オタク的にはスカージにも言及しておかねばなるまい。拙者ああいう脇役大好き侍。彼がヘラに従事し、反旗を翻すまでの過程は実に人間らしく繊細で、それ故に勇者の気風に満ちている。彼は画面に映るたびに、とても人間らしい心の動きを見せるんですよ。一時は敵に従い、執行人となって以降はより揺らぎを得て、最後はアスガルドの為に散っていく。言っちゃえば小物なんですけど。しかし彼が稼いだ数秒間のおかげでアスガルドは救われたのかもしれない、あるいは彼の死はまったくの無駄死にだったかもしれない。どっちの解釈もできるのがオタク的にポイント高いです。
 
 そんなわけで「マイティ・ソー バトルロイヤル」をめちゃくちゃ楽しんできました。私のようなマーベル作品全然知らないし……って奴でも面白かったです。たぶん知ってたらもっと楽しめるんだろうな、と従兄を見てて思ったので、帰りにアベンジャーズを借りようとしたら全部貸出中でしたくそう。仕方ないのでアイアンマンキャプテンアメリカソーの一作目を借りてきました。U・S・A! U・S・A!