「結婚、する?」
「───…は?」
いきなり言われた言葉に思考がついていかない。どうして、今この瞬間なの。え?今テレビ見てただけだよね?
「君みたいの相手できるの僕ぐらいしかしないしね」
この一言に短気な私は苛つく。
「え、なに喧嘩うってんの?もしかしてさっきの幻聴?」
「っ、だから!」
「えっ、」
手首をとった蛍は耳まで真っ赤にして。
「僕のそばにいろって言ってるんだよ!」
驚く私に顔を背ける蛍。蛍がこうするときは照れてる証拠だ。
「なんども言わせないでよ、恥ずかしい」
「だっ、て…」
じわり、揺らいだ視線に手を添えられる。これほどの幸せってあるのだろうか。
「返事は?」
「…喜んで」
「……知ってる」
そういって私の口をふさいだ。
下手くそだから、教えて
愛の伝え方。
(日向くんや影山くんたちも呼ぼうか)
(えー…)
◎月島くんは最後まで素直になれないと思う