「好きよ、大輝くん」


笑顔の口先から紡ぎ出される愛の形。愛はとても単純だと誰かは言った。貴方が私を好きになって私も貴方を好きになる。そこに愛が生まれる。
でも、実際はそんなに簡単なものじゃないの。私が彼を愛しても愛しても愛しても、足りない。足りないの。どうして、私の愛の方が大きいの？愛し合っていることにはかわりないのに。


「大輝くんは私のこと、」


好き？
なんて言えるわけないのに。だって、答えはいつも決まっているから。



(狂っているなんて知ってるよ)







◎狂愛チック