出来ないと涙目で首を横に振ると
下着の上からきゅっと性器を強く握られる。

「いやぁ…ッ!いたッ!離し…んや…っ!」

「自分で弄らないならイカせてあげないよ?」

薄く微笑みながらリョーマは握る力を弱め裏筋を優しく撫で上げる。

「ンア…ッ!あ、っ、あぁッ…」

リョーマの指の動きに合わせて、言葉にならない喘ぎが漏れる。
下着の布一枚を隔てた上から、張り出した先端や先端のくぼみをなぞられて性器がどんどん熱を帯びていく。

「…っあ、んっ、あぁ…ッ、はぁ、」

ぐちゅぐちゅと下着が蜜で濡れていく。
その感覚すら快感で謙也はびくびくと身体を震わせた。

「あ…っ、んあ…もうっ、いく…ッ」

ガクガクと腰を痙攣させながら絶頂に登り詰めようと力をいれた瞬間
リョーマは謙也の性器の根元に指をかけ、ギュッと締め付けると射精を制止した。

「ぅあ…ッ!やっ、えちぜ…ッ!離してやぁ…っ、」

射精を止められた性器は赤く腫れ上がりヒクヒクと震える。
謙也は涙を浮かべながらリョーマを見つめる。
愉しそうに笑いながらリョーマは顔を近付けると
謙也の目に浮かぶ涙をぺろりと舐めとった。

「ほら。イきたいなら自分で弄りなよ。
あぁ、でもこんなんじゃすぐイっちゃいそうだね。
謙也さんの大好きな乳首だけでイってよ」

性器にかけた指にさらに力を加えながら条件を与える。
驚きに見開く謙也の顔に嗜虐心をそそられたリョーマは
謙也の浴衣の帯を引き抜くと昂ぶったままの謙也の性器を戒めた。

「ひぅ…っ、やぁ…、もう、イきた…っ、はずして…!」

巻かれた帯を自ら取ろうと手を伸ばすが
リョーマに阻止され謙也はすすり泣いた。

「乳首で気持ちよくなる謙也さんが見たいんだよ」

縛られたまま、先端を親指で少しなぞられる。
とろりと溢れる蜜が帯を濡らしていく。
蜜が伝う感覚すら強烈な快感になった。
射精を求め謙也はゆっくりと手を胸元へと伸ばすと
ぎこちない手つきで赤く腫れ上がる乳首をそろりと撫でた。

「んっ…あ、」

硬くなった乳首を右手で摘み上げながら少し力を加えると、途端に腰の奥がずくんと疼いた。

「はぁ…っ、んぅ…」

片方の突起を引っ張ったり押しつぶしたりしながら腰を捻じる。
不意に性器がリョーマの浴衣に擦れ謙也は乳首への力を強めた。

「あぁ…っ、は、…あっ、ん、」

達しそうになるたびに、股間に巻いた帯が射精を止める。

「んや…っ、イき、たぁ…っ!」

乳首を摘み、爪で引っ掻きながら左右に揺らすとビリビリと痺れるような快感が背筋を貫き、腰が跳ねた。

「乳首気持ちいいの?謙也さん」

「ひゃぁ…ッ!」

右の乳首を摘まんでいた指ごと舐められて、甲高い声をあげた。
唾液をまぶしつけるように舐めまわされ、謙也は胸を仰け反らせ、
リョーマの唇に乳首をグイグイと押し付ける。
そのまま疼いて仕方がなかった性器へと左手を這わせた。

「あぁ…ッ、はぁ、んっ…」

根元を縛られてるのも忘れ、蜜で濡れる先端を撫で上げる。
自分の手で触られないまま震えていた性器を擦ると、焦燥が少し治まった。
けれども、解放は訪れない。

「あ、…あっ、…」

自慰をリョーマに観察されながら、謙也は喘いだ。
溢れた蜜で手首までぬるぬるになってしまったが、止められない。

「あ…いき…っ、たい…えちぜ…ぇん…」

リョーマの頭を抱え込むようにして腕をまわすと求めるように腰を押し付けた。

「いくの?」

「んや…っ!えちぜんとが、いい…」

掠れた声で呟くと、謙也の蜜で濡れた指で後孔を撫でられる。
クチュリとひくつく襞の隅々まで濡らすようにリョーマの指が動く。

「…んっ…あぁっ、」

濡れた指をゆっくりと挿れられる。
指を締め付けるように襞を収縮させると
探るように動いていた指が前立腺をなぞった。

「あぁぁ…ッ!やぁ、そこ…っ、」

指を増やされながら抜き差しされる。
前立腺を突かれ、強い快感に腰が揺れる。

「ひゃあっ…、もう、…ぁあ!」

腰に溜まったマグマが破裂しそうになるのを帯が止める。
快感が逆流するような感覚に謙也はすすり泣いた。






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