17

[ウウ〜〜〜〜〜〜!!]

びくり。肩が跳ねる。
昼休み。お弁当を食べていた。ら、突然校内にけたたましいアナウンス。
警報だ。ウウ〜!何事だ。

「え!?何。なんの音!?警報!?」

[セキュリティ3が突破されましたーー生徒の皆さんは速やかに屋外へ避難して下さいーーー]

「セキュリティ3!?え…3て!?何!?怖い怖い!」
「避難!?何が起こったの!?」
「皆さん!お、落ち着いて!!」

ザワザワザワ。騒がしかった教室内は、更に音を増す。
みんな、驚いている。テンパっている。
突破の警報。避難指示。こんなのは、習ってない。そりゃ、狼狽もする。

『ん。マスコミだよ!あれは。見て見て。ウォッチ!窓の外。見ることを、推奨します。マスコミが校内に侵入したみたい。朝から、校門のところに集まってた人たちかな。全く。迷惑だなあ。しかし、謎。マスコミが、雄英のセキュリティをどうやって。どうやって入ってきたんだろう。まあ。まあまあ、みんな。落ち着きましょー。先生方が対応なさってる!敵じゃないよ。マスコミだよ。ただの、マスコミ。ということで、わたしはお弁当を食べます!』

窓の外。見てみれば、大勢のマスコミが敷地の中に入ってきていた。不法侵入。プレゼント・マイクと相澤先生が、押し寄せるマスコミに対応しているのが見える。
マスコミは、必死だ。オールマイトについて、知りたがってる。
きっと避難はしなくていいはず。椅子に座りなおして、昼食を再開。
正面に、百ちゃんも座った。

「ビックリしましたわ…こういう場面での対応は、教わっていませんものね。柄叉さんは、落ち着いて凄いわ。取り乱したり、しないのね」
『取り乱しましたよ。百さん!わたしも、とてもビックリした。ビクッてなった。だって、突然。ウウ〜!だよ。あれで、ビックリしない人の方が、ビックリ。だけど。ここはほら。ここは、かの雄英高校であるからして!ちょっとやそっとのことで、危機に陥ったりはしないのだよ。ワシは、そう思うのじゃ。だけども。いざとなれば!もしもの時は、自衛だよ。その術を、みんな持っているので。それゆえなので。ワシは安心して、ご飯を食べているところじゃ!』

胸を撫で下ろす百ちゃん。カワイイ。
不安そうな響香ちゃん。カワイイ。
そわそわしている透ちゃん。カワイイ。
ふう。わたしのクラスメイトは、かわいすぎるようだ。


午後の授業は、最初にHRに当てて委員決めを行うらしい。
緑谷くんと百ちゃんが教壇に立つ。様になってる!
学級委員長以外の委員決め。図書委員とか、保健委員とか。
正直に言う。面倒くさい。学級委員長は、楽しそう。みんなを引っ張る、ヒーローっぽいシゴト。他の委員は。やる気、出ません。メンドクサイ。

「委員長はやっぱり…飯田くんがいいと、思います」

まさかの。まさかの、どんでん返し。
緑谷くんは、自ら身を引くらしい。健気!学級委員長の座を、飯田くんに譲るそう。
なんでも、飯田くんは活躍したらしい。昼休み、食堂で。非常口の標識になって、多を牽引したのだそうだ。
それは。すごく、素晴らしい。いいこと!賛成です。
ということで、百ちゃんは複雑そうにしていますが。委員長は、飯田くんに決定しました。

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