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なんてこった。オールマイトが先生をしているなんて初めて知った。初知りだ!すばらしい。雄英バンザイ!!

「君らにはこれから。2対2の屋内戦を行ってもらう!!」

ヒーロー基礎学。実技の授業。イエス雄英!待ってました。
本日はオールマイトの指導のもと、戦闘訓練。対人戦闘!胸騒ぎ。素晴らしきかな。尽力します!
二人一組、ヒーロー役と敵役に別れての屋内戦闘。
ヒーロー役は敵を捕らえるか核を回収で勝利!イイ設定。
敵役はヒーローを捕らえるか核を守りきれば勝利。アジトに核兵器を隠している設定だそう。いやにアメリカン!
捕獲の証明はテープ!各自配られたので着物の懐にしまう。
制限時間は15分、短い。しかし致し方ない。時間は限られている。

『オラ、ワクワクすっぞ!!』
「サイヤ人か、アンタは…」
『頑張ろう。夢の共闘!がんばろうぜ響香ちゃん。壁は乗り越えるためにある。そうさ!プルトラ!!スーパーサイヤ人になるために!』
「なんないから」

くじ引きの結果、わたしは響香ちゃんとペアでGチーム。ヒーロー役に決まった!
友達と共闘。憧れてました。夢、一つ叶いました。ありがとうオールマイト!

A組は21人なので、一チームは三人になったらしい。いいな。有利だ。
そして一戦目は、緑谷くんお茶子ちゃんペアのヒーローチームVS爆豪くん飯田くんペアの敵チーム。
怪我を恐れずに。実戦のつもりで。ヒーローと敵になりきって。真摯に取り組むのだ。
まずはモニタールームでクラスメイトの戦闘を観戦。楽しみである。


『これは。これはスゴイ!爆豪くんスゲエ。派手!いいなぁ。爆発。ボンバー。ボンバーマン爆豪!あんなの食らったら瞬殺だよ。うらやましい!スーパー緑谷くんがボコスカにやられてる。強い!見てよあの勇姿を。まさに敵だ。たまげた。こりゃたまげたよ!ヴィラン。そういえば、ヴィランの”ヴィ”って発音しづらいよね』
「そうだな…って真面目に見ろよ!!」

隣に立っている切島くんに叱られた。
失敬な。真面目に見ているよ。
モニターに映る爆豪くん、凄まじい。ツヨイ。凶悪な顔で緑谷くんをボコっている。悪い。流石。敵役をやらせて彼の右に出るものはいない!
しかし緑谷くんも負けていない。何故か個性を使わないけど。それだというのに爆豪くんの猛攻をくぐり抜けている!驚くべき。驚くべき立ち回り。

『わたしも是非。是非お手合わせ願いたい!』
「バカ、殺されるぜ!?」
『心配ご無用!ご無用さエイちゃん。爆豪くんは意外といいヤツなのだよ。そうさ。いいヤツであるからして。きっと彼も、クラスメイトを殺めることはない!半殺しくらいで勘弁してくださるでしょう。だがしかし。もしわたしが志半ばで死すことがあれば。その時は何卒!エイちゃん、何卒。わたしの遺灰は、日本海にまいてください。海の藻屑になりたい!ということですので、ヨロシク!』
「いや撒かねえし…そもそも死ぬなよ」
『日本海がご不満なら、南シナ海でも可です!海なら何処でも。そして海を見たら思い出して。わたしのことを。わたしと過ごしたあの日々を。そして海にチョコレートでも流してやって。わたしは思い出の中にしか生きられないけど…ずっと空から切島くんを見守っているよ!だから安心して幸せにおなり。エイちゃん!』
「やめろ!なんか泣きそうになってきたじゃねェか!!」

ところで切島くんのコスチュームだが。ほぼ半裸である。イイネ!鍛えられた肉体が惜しげもなく。目の保養ですありがとう。
だがしかし。わたしのコスチュームだって負けてはいない。多分。
日本刀に因んでサムライ!武士!つまりは袴!着物だよ。和装。
袴は着るのが面倒そうなので着流しを選んだ。楽である。デザインも良い。サポート会社の皆さん、いい仕事する。
さながら男物の浴衣。
機能性抜群のサラシで胸を潰してスパッツを履く。その上に着流しを羽織って、帯を締めるだけ!なんと簡素。素晴らしい。手間がないというのはわたしの求めるところ。
しかも良い素材。動きやすい。最高の出来。被服控除バンザイ。

一戦目はヒーローチームの勝利だった。
緑谷くんとお茶子ちゃんの作戦勝ち。頭いい。緑谷くんはまた謎の負傷をして保健室に搬送された。
また腕を壊死させてた…かわいそう。

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