俺は、先生が好きだった。
先生はにこにこと愛らしい笑顔を俺に向けてくれた。わからないところはわかるまで教えてくれた。挨拶をすれば満面の笑みで返してくれた。テストで満点をとったら、頭を撫でてくれた。特別に飴をくれたのは、俺と先生だけの秘密。
先生の乱れた姿を想像するオナニーにも限界がきて、瞼を閉じながら告白してくる男の子たちを抱いた。先生がよがる姿は最高に俺の股間を刺激する。すべて妄想。
それにもいい加減限界がきていた。
しかし、先生にそんなことをしたら、嫌われてしまうのではないか。
いや、先生は俺のことが好きなはずだ。じゃなきゃ、あんな笑顔を人にみせられない。
そうとわかれば、きっかけをあげなきゃ。
俺は先生のいる社会科準備室に向かった。校舎の奥の奥につくられたそこには滅多に人は来ない。
教室に入って、その奥にある扉。その先には先生がいる。
「あんっ」
扉に手をかけようとした時、急に俺の世界に音がやってきた。聞き間違えるはずがない。これは先生の声だ。
ガタガタ、ギシギシ。
なにやら物音がする。
こっそりとドアの隙間からその部屋をのぞく。
先生が机に手をおいて立っている。その後ろには、確か生徒会長を勤める男が立っていた。先生には、いつも締めているネクタイはなくて、青の細いチェックがはいった白シャツははだけ、それは肘のあたりに絡まる布でしかなかった。その白い肌にある桜色をした二つの突起の片方は後ろから伸びている指にこねくり回されていた。
「あっ、んんっ、ふあっ、もう、やっ、ああっ」
ぐちゅぐちゅと粘り気のある水音とぱんぱんと乾いた音がひっきりなしに聞こえる。
それと、先生の声。俺の知らない、先生の、こえ。
小刻みに揺れるせいで、いつもかけている先生のメガネがかしゃん、と音をたて机に落ちた。
それと同時に先生は大きく反り返り、なにやら白い液体を飛ばした。メガネに少量付着しているのがわかる。
はあはあ、と呼吸を整える先生は後ろにいる男にもたれかかった。そして、先生の両足を左右にすくい上げ、その男は椅子に座った。
「ひああっ、もう、やっ、らん、あん、っあ」
その態勢になったおかげで、先生の痴態が丸見えだ。
それから彼らは体位を替えたり替えなかったりして、先生が何も出さなくなるまで行為に耽った。
行為が終わったので、俺も帰ろうと思ったら、俺が座っていたところは白い青臭い液体まみれになっていて、俺の手もそれで汚れていた。ごそごそと出ていたペニスを仕舞い、部屋についてからは夜が明けるまでオナニーし続けた。
次の日、先生に挨拶をする。先生はいつもの笑顔で挨拶を返してくれた。昨日のことを思い出して、俺は勃起していた。
しかし、もう先生の笑顔にときめくことはなかった。