GIVE | ナノ

カップケーキに記した想い

相互リンク記念
Dear氷華様 From凪響

緑間恋人






『あ、高尾くーんっ』
パタパタと走り寄る
「お、千愛ちゃんじゃん
どーしたのー?」
人懐っこい笑顔で迎えてくれる
『ねー、真太郎いる?』
「あー、ごめん、どっか行ってるみてーだわ
なんか用?伝えとこうか?」
『んーん、いいっ直接渡したいから』
「なになにー?」
興味津々な目をして見てくる
『さっきの時間調理実習だってね
お菓子作ったから差し入れ
あ、高尾くんのもあるよ』
はいっと手渡されたのはいつもの可愛らしい袋に入ったカップケーキ
「お、サンキュー
千愛ちゃんのお菓子すんげーうまいから大好きなんだよねー」
『ほんとー?ありがとっ
じゃー私次も音楽で移動だからいくね
次の休み時間くるからいてって真太郎に言っといてくれる?』
「おー、わかった」
ありがとうっと言い、来たとき同様パタパタと走っていった


もらったお菓子を食べてたらちょうど緑間が帰ってきた
「高尾、立てったまま食べるなといつも言っているだろう」
「お、しんちゃん」
「聞いているのか高尾…」
手に持った明らか手作りであろうお菓子を目にして止まる
「高尾…その袋まさか…」
ぷるぷると袋を指差す緑間

いいこと思い付いたとニヤリと笑う高尾
「おー、これ
ついさっき、調理実習で作ったって千愛ちゃんが俺に、ってくれたんだー」
いいだろっと目の前に見せつけると明らかにむすっとした顔になった緑間
「羨ましい?」
「………別に羨ましくなどないのだよ」
「もらえなくてすねてんの?」
「……すねてなどいないのだよ」
タイミングよくなのか悪くなのかチャイムがなる
それぞれ席について授業を受けた
「そーいや千愛ちゃん、今音楽なんだってー」
にやにやと笑えば
「だからどうしたのだよ」
と不機嫌に返された
(こりゃー確実に嫉妬してんねー)
心の中で笑う高尾

授業終了のチャイムがなり
先生の合図が入った瞬間、早足で教室を出る緑間
「おーおー、面白いことになったな」
きししと笑い後ろ姿を見送った


音楽室
授業を終え、こちらも早足に教室を出る
カップケーキはこっそり持ってきていたから手元にある
またいなかったらいけないと急ぐ千愛
と、前から不機嫌オーラ漂っている緑間が来る
『あ、しんたろ…ってなんか怖い…』
ずんずんと歩み寄ってきて手を掴まれ連れていかれる
「ちょっと来るのだよ」
『へ、ちょ、えっ?』

連れてこられたのは屋上で
『しんたろ…?』
無言のままだった緑間に声をかける
「…のだよ」
『え?』
聞き取れなくて聞き返す
「どうして高尾にはあるのだよ」
『高尾くん?え?カップケーキのこと?
調理実習で作ったから差し入れに…って
ねぇ、何か勘違いしてる?
高尾くんに何か言われたでしょ?
ちゃんと真太郎のもあるよ?
さっきの時間持っていったんだけどね?真太郎いかなったでしょ?だから高尾くんには先にあげただけで…』
「…高尾に預けておけばよかったのだよ」
『やだよ
真太郎に直接渡したかったんだもの』
はいっと小さい紙袋を差し出す
「高尾のと違うのだよ…」
『あたりまえでしょ?違うようにしてるんだもの
それに…ちょっと高尾くんには見られたくなかったと言うか…』
「…どういうことなのだよ」
『んー、いいから受け取って!
気になるなら開けてその目で確認してっ』
緑間の手に紙袋を握らせる
「今、見ていいのか?」
『いーよ?
てか、見てっ食べて感想ちょうだいっ』
袋から取り出した箱を開ければ可愛らしくデコレーションされたカップケーキが2つ
それぞれに"す"、"き"と書かれていた
「千愛…」
『…だ、だから直接渡したかったの…』
かあぁっと顔に熱が集中する
「千愛…ありがとうなのだよ」
消え入りそうなほど小さな声で呟かれたのに耳にははっきりと伝わってきた言葉
『…どういたしましてなのだよ』
わざとそう言えば頬をつままれた
『いひゃい〜』
「…たく、これだから千愛は」
頬をつまむ手がゆるまる
『なによー』

「"好き"なのだよ」
ポツリと呟かれキスされる
ちゅっとリップノイズと共に離れる唇
『…〜〜っ』
両手で真っ赤になった顔を隠せばくすりと笑い声が聞こえた

(うまいぞ千愛)
(ん…)


―――――――――――
緑間!
相互リンクきねーんっ
なのになんじゃこりゃーっ

すべての原因は高尾です(笑)
なんだかんだとちょっかいだしてからかってますが暖かく見守るお母さん的存在高尾、だといいな
てゆうかこれ嫉妬してる…?
え、もーやだわ自分



氷華様!
この度はほんとーにありがとうございました!
是非ともこれからもよろしくお願いしますっ
緑間、こんな感じでよろしかったでしょうか><
気に入らなかったら修正してやってください!

prev / next

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -