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劇中の告白

私たちのクラスは文化祭でオリジナルの劇をすることになっている。
クラスメイトの女子が考えた恋愛ストーリー で、私が主役の女の子に似ていることから私がまさかの主役、相手は高尾になった。
正直劇というものが面倒くさかったけど、高尾 と一緒に出来るなら構わない。
しかも告白のシーンまであるんだ。片思いを高尾にしている私としてはとても嬉しい限りだ。
反面私なんかに務まるのか、と不安があるのも確かだけど。
今日は一週間前ということで放課後二人で残ってやっている。


「『私ね、気づいたの。如月のことが、好きだって』」


この女の子は凄い。まっすぐに自分の思いを伝えることが出来ている。 私にもこんな勇気がほしいよ。

「『俺はずっとアイツのことが好きだと思って たんだ。でも違う。俺は、』」


高尾は役にしっかりとなりきっていていつもはおちゃらけた雰囲気なのに今日は一切そんな雰囲気を感じさせない。すごい集中力だ。


「『好きなんだ。お前が―――心愛のことが」


時が止まったような感覚がした。ここの台詞は 『好きなんだ。お前が―――神谷が』とヒロインの名前を呼ぶところなのに。
私が呆然として高尾を見ていると高尾も口をパクパクさせて真っ赤になっている。
つられてこっちも真っ赤になってしまった。
高尾はまだ赤みが残っているが真剣な顔に戻って台詞を続けた。


「一年前。お前が俺に話しかけてくれた日からずっとお前が好きだった」


…台詞が違う。ここはヒロインに向かって『愛してる』って言うだけ。


「俺はいつも逃げてばかりだった。思いなんて伝えられねえなって諦めてた」


高尾の顔から熱が引かないのかまだ顔が赤い。 私もきっと真っ赤なんだろうけど。


「こんな俺でもさ、つきあってくれる?」


高尾の告白に涙がぼろぼろと出てくる。
嬉しくて嬉しくて涙が止まらない。


「私も好きです」


台本とは違う私の本心の言葉。
言った瞬間体に熱を感じた。
抱きしめられている。
丁度良い力加減に優しさを感じた。


「俺、手放すつもりはねえから」


「うん」


頷くと唇に熱を感じた。
「練習に身が入らないね」って笑えば高尾も
「だな」と笑った。


――――――――――
いただきものっ!
相互記念!
夢見憂様から!
いっかん、私も書かなきゃっ!
高尾おおおぉっ
キュンってなるね…
うは、高尾おぉあ
ありがとうございました!

はなみーがんばる…(´・ω・`)

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