short | ナノ

お菓子と君と

紫原くん
甘?





ずーっと前から疑問だったの
私とお菓子
どっちが大事なの?




セミの鳴き声も静かになり出した夏の夕方
私は彼氏(一応)と歩いていた
というのも部活帰りだが…

しかし、その彼氏の
両手にはお菓子
両手というより抱えてる

そう、この一応私の彼氏のこの男
紫原敦くん…はお菓子が好きで
四六時中何かしら食べている

(今日もすごい量…)
なんて、横目に見ていると
「純愛ちんにもあげる」
とまいう棒を差し出してきた
見たことないデザインからして新作なのだろう
「これ、新作なんだよーなかなか無くてさー」
やはり


『ありがと』
紫原くんがお菓子をくれるなんてそうそうない

けどさ?
私一応彼女なんだよ?
付き合ってまだ一ヶ月やそこらだけどさ…
その一ヶ月ほぼ毎日一緒に帰ってるのに
紫原くんと手…繋いだことないんですけど…
とゆうか
恋人らいしいことした記憶がない
まあ部活が忙しいのはわかる
なんたってあの帝光だ
休みなんてほとんどない

わかってるよ!
わかってる…でも
帰りくらい!
帰りの30分くらい恋人っぽいことしたいよ〜…

紫原くん…私のことほんとは好きじゃないのかな…
あ、やばい泣きそう…

紫原くんがくれたまいう棒を食べながら一人そんなことを思っていると
ふいに

「純愛ちん?危ない」
ぐいーと紫原くんにひっぱられた

『へ?あ、ありがと…』
(危ない…危うく赤信号突っ切るとこだった…)

「もー純愛ちん危ないなー…」

『う…ご、ごめん…考え事してて』

「…危なっかしいから、手繋いどくー…」

少し照れ気味に、しかし有無を言わさない感じで私の右手をとった

『あ…』

「…なに」

『ううん…はじめてだなーって』

「……いや?」

『え?ううんいやとかじゃなくて…その…うれしいの』

「じゃぁもっと早くにしたらよかったしー」
少し拗ね気味な紫原くんに
不覚ながらどきっとした
顔がアツい…
(ああやっぱり紫原くんのこと好きだな…)

「…純愛ちん」
真っ赤な顔を隠すため少しうつむいていた私を呼ぶ
『なーに…』

ちゅぅ

『え!?む、紫原く…』

「やっぱり純愛ちんあまーい
思ってた通りだー」

“お菓子より好きかも“

そんな爆弾発言と突然のキス
冷静なんて保てるはずはなくて
顔は真っ赤、思考はショート寸前
唯一の助けは暗くなり出したこと
ぐるぐる頭で考えてると
家についたみたいで

「純愛ちんついたよー」

『え、あ、うん!ありがとう!じゃぁまた明日ね!』
つい早口になってしまった

「純愛ちん」

『ん?』
紫原くんに呼ばれ振り向く
と同時に

ちゅぅ

二度目のキス

『…!…!』

声が出ず口をパクパクさせていると

「…はっ純愛ちんかわいー
いつまでもそんな顔してるとまたしちゃうぞー?」
笑顔でいってくる

『〜〜っ!!!』
恥ずかしさでショートする
まじでショートする!

「うそだよー今日はもう遅いし早く家入りな?」
にっこりと笑う紫原くんにまた心打たれる
(反則だよ…)

「じゃぁおやすみーまたね」
そういって手をふって歩き出す彼

『あ!紫原くん!おやすみ!』
(危うく言えないことだった…)

紫原くんは振り替えって手をふってくれた

たったそれだけでも顔が熱を帯びてくる

『心臓もたない…』
(今日一日で階段上りすぎだよっ!)



お菓子より甘そうな君
きっと歯止めがきかなくなるだろうから
我慢してたけど
もっと早くに食べてもよかったのかな?

明日からは遠慮も我慢もしないからね


fin.


紫原くん初書き\(^o^)/
ううん?
ううん…文章力ほしい…
最後まで読んでくださった純愛様!
ありがとうございました!

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