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裏と表と裏の裏

黄瀬
誰にでも愛想のいい黄瀬
自分をもてと冷たくする主、ツンデレ





私のクラスに誰にでも…そう、老若男女問わず愛想のいい男がいる
名は、黄瀬涼太
私の大ッ嫌いなタイプだ

同じクラスだが…極力関わりたくない
だがしかし、つい先日
その男に気に入られたようで
理由?そんなの知らない
突然だった

「なんか俺、君のこと気に入っちゃったっスわ!
純愛っち、ってこれから呼ばせてもらうっスね」
なーんて、語尾にハートでもつきそうな感じのことを言われた

クラスの女子達には羨ましい!私も呼ばれたーいっなんてたくさん言われたけれど
正直アイツの何がいいのかわからない

昼休みはすぐさま教室を出て屋上で一人ご飯を食べている私なのだが…いつの間にかアイツがいる
「もー、純愛っち!一緒に行こって毎回言ってるのにー!置いてかないでっスよー」
キャンキャンキャンキャンとうるさいヤツだ…
『はぁ…うるさい
私がいつ一緒に行くといったんだ?
第一食事をともにするとも言った覚えはないけど?』
いつものように、そう、いつものように
冷たく言い放った


…のだが
「とか言っちゃってー
なんだかんだ最後まで一緒にいてくれるっスからねー、純愛っちは」
またしても語尾にハートをつけやがった
ご丁寧にウインク付きで

「ちょっ、なんでそんな汚いものを見るような目で俺のこと見るんスかぁー!」
哀れみを込めた目で見ているとそんなことをキャンキャン言ってくる

『はぁ…君、もう少し自分を持ったらどうなんだ?誰にでも愛想良くして
それはなんだ?モデルだからか?モテたい一心か?誰でもいいのであればなぜ私にばかり構う』
フェンスにもたれかかり嫌悪感丸出しでそう告げれば
「…誰でも?ははっ、やだなぁー、純愛っち
俺がいつ誰でもいいなんて言ったんスか?」

低い、いつも話す声とは違う低い声でつぶやいた黄瀬に驚いたのもつかの間
フェンスに手をつかれ、言わば壁ドン状態に
『ちょっ、なに…?怒ったの?
なら謝るわ?ごめ…』
言いかけたその口を


黄瀬の口が塞いだ

ザァっと柔らかく風が吹いた後ゆっくりと唇を離す黄瀬
ほんの、ほんの一瞬の出来事だったのだが
純愛にはとても長い時間のように感じられた

「俺、言ったっスよね?気に入った、って…
それ、アンタだけっスから」

あんま甘く見てっと痛い目見るっスよ…?

そう耳元で囁き、屋上をあとにする黄瀬



『な、んだ…自分、持ってるんじゃない…』
手で顔を隠す純愛は耳まで真っ赤だったのはここだけの話






(顔真っ赤だったなー…明日からどうしてやろうか…)
(これからどうしよう…)




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お久しぶりです、凪響です
久しぶりはきーちゃん
良く分からない展開ですね
自分でも驚いてます
きーちゃんは普段わんわんおですけどね、なんかこー、たまに出てくる裏…と言いますか、ブラックなとこがあってもいいんじゃないかなー、なんて?
そんな感じの黄瀬くんです?
わんわんおなばっかりだとおもってた純愛にとってはブラック黄瀬くんにまぁ不覚にもときめいてしまいまして?そこから始まる攻防戦ですよね(笑)
きーちゃんは純愛を全力で落としにかかります、これから
それを嫌いなタイプだからと拒みつつもブラックが出てきちゃうとときめいて落ちかけて、はっ!みたいな純愛が見たいです。
はい、よくわからない後書きにまで付き合ってくださった純愛様、どうもありがとうございました


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