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今日という日に

赤司恋人
誕生日おめでとう。




今日は彼氏である赤司くんの誕生日
あの赤司くんに何あげたらいいかなんて考えてすぐ決まるもんじゃないとは重々承知の上だった
から1ヶ月も前から考え、紫原くんや緑間くんたちに助けを求めた
のにもかかわらず、結局決まらずこの日を迎えてしまった

『うっわ…もー最悪…』
今日は偶然にも休み、練習もなし
だからデートでもしようか、という話になっていて
朝から慌ただしく準備をしながらもなにかなにか、と思考を巡らす
が、努力も虚しく約束の時間が迫ってきている
『いっけない、時間…!』
慌ただしく家を出た

待ち合わせ場所、待ち合わせ時間の5分前
やっぱりあの人は既にいて…
『ごめん、おまたせ』
駆け寄っていき声を掛けると
「ああ、今来たとこだよ」
なんてお決まりの言葉と優しい微笑み
くしゃりと頭をなでられる
『ん…、ごめんね…?』
プレゼントを用意できなかったことを謝れば、なんのことかと首をかしげられた
『ん、と…プレゼント…思いつかなくて…』
用意できてない、と言いかけたところで抱きしめられる
「かまわないよ?僕は誕生日を純愛と過ごせるだけで嬉しいんだから」
そう言ってもらえて少しホッとする
『ごめんね、ありがと』
ぎゅっと抱きしめ返す

街をうろうろとまわり日も暮れた頃、イルミネーションを見に行った
クリスマスが近づいているためかあちらこちらでキラキラと輝いている
一際大きいクリスマスツリーの前で立ち止まる
『綺麗だねっ』
「そうだな」
笑いかければ笑い返してくれる
そんな些細な幸せを噛み締めていると
「純愛」
『?なぁに?』
突然名前を呼ばれる
何事かと思えば差し出される小さな紙袋
「これを純愛に」
『なぁに?これ…』
ちょこんと手のひらに収まる紙袋を眺める
「開けてごらん?」
言われるままにあけてみれば
中から小さな箱が出てきて、その中には小さなリングが可愛く二つ並んでいた
「受け取ってくれる?」
『え…え?』
にっこり微笑む赤司
状況が理解できず混乱しているとリングの一つと純愛の右手を取り、小指にリングをはめられる
「僕からのプレゼント」
『え…今日は赤司くんの誕生日だ、よ…?』
小指で輝くリングと赤司の顔を見比べ首を傾げる
「うん、だから
僕は君が欲しい
僕だけのものになってくれる?」
するりと頬をなでられる
『わ、たしでいいの…?』
泣き出しそうになるのを抑え、赤司を見上げれば
「君じゃなきゃダメなんだよ、純愛」
優しく微笑まれ額にキスを落とされる
『っ、私も…赤司くんじゃなきゃ、やだ…っ』
ぎゅっと抱きつけば抱きしめ返してくれた
『赤…征十郎、誕生日おめでとう
生まれてきてくれて、ありがとう
私と出逢ってくれて、好きになってくれてありがとう
大好きよ』
にっこりと笑えばありがとうとキスされた


好きよ、大好き
生まれてきてくれて、出逢ってくれて、好きになってくれてありがとう
すべての運命に感謝します
来年も再来年も何十年たってもこうやってお祝いできるといいな

(私も征十郎の指にはめるーっ)
(ん、お願いするよ)

――――――――――――――――――――
遅くなりすぎー、の赤司くんバースデー!!!!
おめでとう!ごめん!大遅刻wwww
しかも訳わからん!笑
ピンキーリングだよ!ペアピンキーだよ!
なんか今日欲しくなってね…
くれんかなぁ…とか思ったり?笑
あこがれだなー、そういうのって!
とにかくおめでとう!
赤司くん大好き!←





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