今吉幼馴染み







「純愛〜っ」
むぎゅーっと後ろから抱きついてくるのは今吉
『ちょ…翔一…暑い、離れろ…』
はぁ…とため息をつく
「ええやんけー
そない冷たいこと言わんでー？」
すりすりと頬を寄せてくる
『あのねぇ…』
頭が痛くなってくる
何せ今は練習中
主将の彼がこんな調子では他に示しがつかない
何かいい方法はないかと思考をフル回転させる

「おい今吉…ちょっとは離れたらどうだ」
あきれ顔でそばによって来たのは諏佐
『だよね！諏佐くん
もっと言ってやって！』
悩んでいるところにやって来たスタメンのなかで一番常識のある、頼りになる諏佐に助けを求める
「えーやんけ、減るもんやないんやし」
反省するどころか開き直っている今吉
「そういう問題じゃないだろ…」
『そーだよ、翔一
減るとか減らないとかじゃないのっ
あんた主将なんだからね？
真面目に練習しなさいよ』
今だ抱き締める今吉を見上げる
「んー…純愛がどうしてもって言うなら頑張るでー？」
ちゅーっと頭にキスをしてくる
『…なら、がんばって？

私、バスケしてる翔一が一番好きよ』
そう言えば一瞬固まる今吉
「………ほんまか？」
『うん、ほんと』
「…っし、なら頑張ってくるわ
見よってなー、純愛
純愛のために頑張ってくるわっ」
ぎゅっと強く抱き締めた後離れ練習に戻る今吉
その後ろ姿には犬の尻尾が見える気がする
パタパタふってる気がするわ…


(純愛ーっ、今の見たか？今のすごなかったかー！？)
(うん、すごーい)
((うん、気のせいじゃなかったね…犬だわ))

―――――――――――――
犬吉さんwww
あの人がこんなのなるのかなww
引っ付き虫だとは思うけどねw

この事で今吉さんの扱いを一つ学んだ純愛だといいね



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