short | ナノ

俺の心は満たされた

渇望するはお前の心の続き
花宮






目が覚めたらそこは
誰もいない部室だった
『…ん……部室…?』
体を起こし横になっていたベンチに座ると体にかけられていた物が落ちる
『あ…上着…』
(花宮くん…のだ…)
それを手にとり顔をうずめる
(花宮くんのにおい…)
『花宮、くん…あれは、どういう意味なの…?』
頭の中でエンドレスで再生される言葉たち
"ずっとお前のこと見てた"
"お前は俺のもんだ"
(ねぇ、花宮くん…私のこと好き…?
好きだから、シたの…?
でも…なんで…?)
『なんで…シたの?花宮くんは、私をどうしたかったの…?』
誰に問いかけるわけでもなくただ呟く
体が痛くて再度横になる
ぎゅっと上着を抱き締め目をつぶると同時に扉の開く音がした
「…純愛まだ目覚めてないのか…」
ポツリと呟かれる言葉は紛れもなく花宮の声で
静かに歩み寄ってきて頭を撫でられる
「俺は…お前が欲しかったんだ…
俺だけのもんにしたかったんだ
瀬戸にも…誰にも渡したくなかった…
けど…」
すっと頭から手が離れる
触れていたところからなくなる温もりに急激に不安を感じる
このまま花宮がいなくなってしまうのではないか、と
振り返れば自分に背を向けていた花宮
とっさに花宮の服をつかむ
『…か、ないで…』
「…純愛…?」
『行かないで…花宮くん…』
振り向いた花宮と目が合う
「純愛…離せ」
『お願い…行かないで』
「お前、なにされたかわかってんだろ?
なのになんで」
『…花宮くんが、好きだから…』

うつむいてつかんでいた手を離す
『私、花宮くんが好きだったの
あのときだって…
無理矢理…だったのは嫌だった、けど…

花宮くんに抱かれたのは…嫌じゃなかったんだよ…』
目にたまった涙が頬を伝う
『私…花宮くんが…、っ』
花宮に抱き締められる
「好きだよ…好きだよ純愛…
お前の中の"俺"という存在を大きくさせたかった…
俺のことだけ思って欲しくて
俺は…お前が、純愛が欲しいよ
好きなんだ…純愛」
さらに強く抱き締められる
『…っ、私の中で…"花宮くん"はもう大きな存在なんだよ…っ
好きなんだもん…ずっと、好きだったんだよ…っ』
ぎゅっと抱き締め返す
「…純愛、俺と付き合って?
俺の純愛になれ…っ」
『…はいっ』
ふわっと微笑めば体を離され
「…キス、してい?」
ポツリと呟かれる
『……今さら聞かないでよ…』
くすりと笑えばうっせと言われキスされる
あのときよりもずっとずっと優しい甘いキス

「好きだよ純愛…」
『花宮くん大好き』

順番ぐちゃぐちゃで遠回りしたけど
ここから新たにスタートしよう?


―――――――――――
ああああああ
んじゃこらー!
なかなか話がまとまらなくてですね…
前のとキャラちゃうやん…花宮ぁ…
ちょっと罪悪感にさいなまれてたらいいなーなんて
うーん
とにかく花宮くん大好きだ…!
ちょっとしおらしキャラなのは必死なせいということで…
嫌われたらもともこもないですからね
純愛が自分のことを好きだと知ったとき泣きそうになってくれてたらいいなぁ

んではでは
ありがとうございました!

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