時系列とか。

「ロータストーム、勉強の時間だよ」
自分より幾分か小さなマイスターに呼び出されて、まだ起動して数ギガサイクルしかないロータストームはコンソールから頭を上げた。
たった数メガサイクル前に覚えた読書という楽しみを名残惜しみながらもロータストームはマイスターの背を追って歩く。
サビひとつない廊下を歩きながら、ロータストームは辺りを見渡した。窓からセイバートロンの黒い空が見える。黒に星が散らばっている中、幾つもの機体が青や赤、緑の光を輝かせながら空を駆ける。
「本は、面白かったかい？」
「はい。知らないことが一杯溢れています」
ロータストームは嬉しそうに背中のプロペラを回した。マイスターはその様子を見て、口元でゆっくりと弧を描いた。
「じゃあ、もっともっと知らないことを教えてあげよう」
マイスターがある部屋の前で止まった。
ロータストームが部屋の前で立ち止まると、軍極資料室と書いてあった。部屋の入り口に、<将官以外の立ち入りを禁ず>との文言がある。
マイスターが扉の前に手をかざす。
扉は溶けるようになくなった。

ーーー

【時系列】


このトランスフォーマーの世界は、コンボイもメガトロンも戦死した世界です。


トランスフォーマーの誕生
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ユニクロン信仰の始まり
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惑星サイファーの発見
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ユニクロン信仰の衰退、プライマス信仰の興り
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『赤瞳』トランスフォーマーへの迫害
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被差別者によるサイファーへの移住の本格化
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『赤瞳』トランスフォーマー主体に、メガトロンがデストロンを結成
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デストロンによる武力行使
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対抗組織としてサイバトロンの結成
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サイバトロンとデストロンの戦争
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サイバトロンの司令官にコンボイが就任
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セイバートロンでの戦争（大戦の始まり）
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ギャロウズによる惑星サイファーの破壊
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両トップの戦死（戦況の泥沼化）
☆コンボイ→側近による暗殺
☆メガトロン→細菌兵器による戦死
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レイヤーシティの崩壊、デストロンのセイバートロン星完全撤退
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サイバトロン、ザラック3占領
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ジャールでの戦闘。
ジャールにてセイバートロン星破壊砲台建設完了。
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サイバトロン、ジャールより撤退。
↓
秘密裏に停戦協定締結（ほぼデストロンの敗戦）
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現在（小競り合いは続く）

G1よりも疲弊しているので、なるたけ両陣営とも全力ではぶつかり合いたくない…。交戦命令が出るのは余程のことがあるから。

ーーー

ロータストームはコンソールに文章をまとめてマイスターに提出した。
「この数メガサイクルでよく覚えたね」
マイスターが手を伸ばしてロータストームの頭を撫でる。褒められたロータストームは嬉しくて、笑った。

ロータストームはまだ知らない。
ロータストームが学んだのは、隠された真実を幾分か含んだ歴史だ。