いらっしゃいませ [ 3/7 ]
*午前の練習が始まって暫くすると、色とりどりのジャージの集団が入ってきた。なんだ、なんだこいつら。
ふと、朝の徳川の言葉を思い出す。
『中学生が、この合宿に参加するらしい』
…徳川の野郎、いつ来るか言わなかったなとか思ったら今日かよ!
イライラと怒りを募らせていると、ふと自分に大きな影が重なった。
見上げると黒部コーチが私の隣に立ち、ぽすんと頭に手を置いてきた。
「お前はとらなくて良い。」
なにを、と問う前にコーチは喋り出した。
マイク無しなのにコートに響きわたるもんだから、なんとなく威圧感がある。さすがだなあ。
「諸君!互いに切磋琢磨し、U-17日本代表の底上げを目指しましょう!」
話が終わったのか、コーチは黙り込んだ。
その時、突然ヘリの音が静かなコートに響いた。
「ただし監督から伝言があります」
そのヘリは大量の黄緑色のものを落とした。
「300名は少々多いようですよ」