この間までは多少しんどそうでも笑顔を絶やさなかった幸村がある日、見舞いに行くと沈んだ顔をしていたらしい。

真田は元気をだせ、早く治してテニスを一緒にしよう。そう声をかけたそうだ。

その瞬間幸村は何かが切れたように、叫んだらしい。

俺はもうテニスなんて出来ないんだ、お前達の顔を見てたら嫌なことまで思い出す!頼むからもう来ないでくれ!

…衝撃的だった。あの、柔和であまり感情の起伏がない幸村が。

後にわかったことらしいが、幸村は医者の「もうきっとテニスは出来ないだろう」という言葉を聞いてしまったらしい。


それは幸村にとって凄く重くてショックなことだったし、勿論病気を治す大きな意味がなくなってしまった。

そんな中幸村は言っていたそうだ。

私に、会いたいと。




[prevnext]
top
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -