side-S.Yukimura
やっぱりおかしい。筋肉量が減るにしたって、ここまで生活に支障を出すほどまでは減らないはずだ。
思うように足や指先に力が入らず、物は上手く掴めない。
みょうじさんにも迷惑をかけっぱなしだ。
あまりにも身体中倦怠感に襲われ、保健室で休ませて貰っていた。
「幸村くん、今日はもう帰りなさい?かなり身体が悲鳴をあげているみたいだし」
先生は心配そうにそう告げた。
その言葉に俺は甘え、家へ帰るべく駅の改札を通った。
くらり、視界が歪む。
階段に差し掛かっていた足は止められなくって、俺はそのまま意識を手放した。
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