「はい、じゃあ各役割をきっちりこなすこと。解散」
先生のさわや……いやねっとりな声で私は夢から現実へと引き戻された。
何か決め事をしていたのだろう、黒板には役割と名前が書かれている。
「…ん?」
私は異変に気づいた。通常委員会とは参加したい人が参加するものであり、決して個人の意志を無視するはずないのに、
“美化委員 みょうじ”
「…ね、美作」
私は隣に座っている男子に問いかけてみた。
「なんで私、美化委員なの」
彼はあっさりと言い放った。
「君、爆睡してたから先生が勝手に書いてたよ。志望者が居なくて決まらなかったしちょうどいいなって」
許すまじハゲ。
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