「……、」 何か話し声が聞こえてきて、私の意識はなんとなく目覚めてかけていた。 重たい瞼を開け、眩しさに瞬きしたところ。 「…ふふ、起きたかい?」 幸村くんが机の横に座り込み、私の髪の毛を撫でていた。 頭が回らない、 「ゆき、むらくん、?」 なんで頭撫でてるの? そう聞きたいが、寝起きの口はなかなか動かなかった。 彼はその体制のまま、あと15分あるから、もう少し寝ていて大丈夫だよ。俺が起こしてあげる。そう私に囁いた。 結局のところ私は、そのまま睡魔さんとランデブーしてしまった。 十五分後。幸村くんは私を叩き起こすと笑顔でさっそうと去っていった。 あれ?なんかさっき優しくなかったっけ?気のせい? [prev|next] top |