私立の立海だからありえる事だが、中学生にも選択授業なるものが存在する。

私は芸術系の選択なので、絵画、茶道、華道など……様々ある中から二種類選べる。因みに私は絵画と茶道だ。

三年になってからの選択は初めてなので、若干メンバーの入れ替わりがあるらしい。

まあ私に関係のないことだし。そう思いつつ特等席の窓際の席にスケッチブックを置いて、作業を始めかけた時だった。

「あれ、みょうじさんじゃないか。選択、絵画なんだね?俺と同じ」

出 た !

先日の庭園の件でこいつに失望し、それ以来当番の日が回ってきていないのでなんだか久しぶりだった。

「幸村くん。ひとついいかな?」

「ん?なんだい?」

「たっくさん席空いてるよね。なんで真横座ってんの?」

実は、絵画を選択している三年は少数のため、40人近く座れるこの美術室にはパラパラと疎らにしか人が居ない。それにもかかわらず真横に。真 横 に !


「なんでって、そりゃあ君を描くためだよ。」


へえー、君をねえ。君を……君、を?

「つかぬ事をお伺いするが君とは、」

「みょうじさんに決まってるじゃないか」

ですよね。すいません。





[prevnext]
top
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -