02 / Ro:ze rIEn [海の都]
ふと視線を小脇へ移す。枯れ草が地を多い尽くし、粗末な角材が斜めに突き立てられている。視線を横にずらしても同じようなものが並び、視界が全体を把握した時、一面に角材が突き立てられていた。長さも違えば、腐り方も違う。苔むし、蔦が絡まり、より腐敗を加速させている。
「これは……」
「墓だね。……全部エルフのもの、かな？」
「ここで何が起きたのかは分かんないけど」語尾に向かうにつれて声が小さくなる。
一体のエントが手に花を携え、ゆったりとした動きで歩む。墓の一つ一つに花を備える。
この墓は人間が作ったものではなかった。エントが作ったものだった。何が起きたのかは語ることはできないが、エントらが死者を悼み、弔ったことは確かである。
テウメッサがイルヤの頭に飛び乗る。怯えているようだった。テウメッサには此処で何があったのかが鮮明に映し出されていた。
エマが古ノルド語で鎮魂歌を奏でる。
Mi:cY a SE [Mi cy a sei]
Yo;cOl so LOs Ye [Yor corl so lose ya
Mi:cY e yo [Mi cy e yo]
fi;gOye so Los Ye[fi gouya so lose ya]
貴方の為に 安らぎの歌を奏でよう
この身を献じ 救いの歌を捧げよう
Go:uSEl e SE Lo veZe co [Gousel e sei lo vezie cor]
loz;e D:allo so mol Gozo [lozie di allo so mol gozio]
Go:uSEl e SE Lo veZe co [Gousel e sei lo vezie cor]
Lez:ert Go:uSEl so mol vaLiZet [le ziert gousel so mol variziett]
何故世界は貴方を 殺すのか
何故世界は貴方に 仇を為すのか
M:cyas e yo [Mi cyas e yo]
The;r so gRoW goVErye [Thea are so grow goveryeah]
私は知っている
D:allo e SEi [Di allo e sei]
F;gOya Eno du hoLLoWeI so Rava goWin [Fi gouya eno dua olowei so reava growine]
貴方が身を引き換えに
今も尚光であり続けていることを
M:cyas e yo [Mi cyas e yo]
The;r so gRoW goVErye [Thea are so grow goveryeah]
私は知っている
D:allo e SEi [Di allo e sei]
F;gOya so mol GoZo e PAwel Io;FaNU so Rava GoWin [Fi gouya so mol gozio e pauwel io fanuel reava growine]
命を削り
光をもたらしていることを
"Meowen eliar rs farn
Meowen eliar al Numenoria"
主(ヌーメノーリア)よ どうかお救い下さい
貴方の子らをお助けください
Mi:cY e yo [Mi cy e yo]
fi;gOye so Los Ye Elle PAWel[fi gouya so lose ya elle pauwel]
貴方に捧げます
この命とこの歌を
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