彼は飽きずに今日も僕に会いに来る。
それが仕事だから仕方ない。

「ミツー。今日もとびっきりの蜜貰うからな」

「どうぞ。でもあんま取りすぎたら枯れちゃうよ」

「そこんとこはちゃんと加減するから大丈夫だって」


そう言って彼は僕の中に来て蜜を奪う。
彼が欲しているのは僕の蜜だけなのに、彼が触れていると愛されている。
そんな錯覚さえ覚える。
でも蜜さえ取れればそれで終わり。
次の花へと飛んでいく。

「今日もあんがとな。お前、地味な見た目なのに蜜は最高だよな」

「まぁね…これで女王様も大喜びだね」

「おう。明日も頼むぞ」


軽く唇が触れ合って彼は飛んでいってしまった。
僕は彼の背中を見つめるしか出来ない。
ねぇ、最高の蜜を用意して待ってるからさ。
早く会いに来てね?
僕の愛しい蜜蜂さん。





─────
うっかりやっちゃった擬人化。
蜜蜂(働き蜂)×花です。
裏設定でこの蜜蜂はサボリ魔でミツの蜜しか取らない上にその蜜は自分のものにしちゃいます。女王にすら渡しません。

相変わらずお話に役立たせられない裏設定です(笑)



back


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -