陵「燈瑪ー、ネクタイ」
燈「はいはい。じゃあちょっと屈んで?」
陵「おう」
燈「陵ってさ、今までネクタイどうしてたの?」
陵「巻いてねぇ。代わりに黒いもん身に付けてりゃ良いしな」
燈「だから左耳のピアス黒色なんだ」
陵「ああ。でも今年でこの制服着んのも最後だし、折角だから巻いとくかと思ってな」
燈「それに風紀委員長だしね。よし、できた」
陵「あんがとな」
燈「どういたしましてー。そうだ、ネクタイの巻き方教えよっか?」
陵「何でだよ。燈瑪が巻いてくれたら済むんだからいらねぇよ」
燈「拗ねないの。ほら、将来ネクタイ巻かなきゃいけないだろ?それに一人息子なんだから跡取りになるし」
陵「それはまぁ…」
燈「だから今のうちに練習!」
陵「…いらねぇ」
燈「何でっ」
陵「これからも燈瑪に巻いてもらうからいらねぇ」
燈「えぇー…」
陵「嫌か?」
燈「別にネクタイ巻くぐらい良いけど」
陵「じゃあ決まりだな」
燈「わふっ。陵、俺まだ着替えてないんだから離れてよー」
陵「悪い悪い」
燈「もう。でも、陵がネクタイ巻けないって知ったら学校の皆驚くだろうなぁ」
陵「言うなよ?燈瑪と俺の秘密だ」
燈「分かってるって」
陵「(本当は自分で巻けるけどな)」
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