「なぁ、これは…?」
「手を繋いでるだけですけど何か問題でも?」
「いや、問題とかは無いけど何で急に…お前、こういうの好きじゃねぇし」
「いつ好きじゃないって言いました?」
「えっ、だっていつも肩組んだだけでも嫌がるし」
「人前でするからですよ」
「今も人前なんだけど。超視線集めちゃってるから俺ら」
「……今日は恋人の日、らしいですよ」
「え?そうなの?」
「そうです。だから今日ぐらいは恋人らしい事を人前でしても許してあげます」
「……」
「何ですかその顔は。何か不満でも?」
「いや、その…お前、ちゃんと俺を恋人だって思ってたんだな」
「は?何を今更」
「だっていつも素っ気ないしお前からは好きだとかそういうの言わないし」
「言ってますけど」
「言ってねぇだろっ」
「言ってますよ。貴方が善がり過ぎて聞いてないだけです」
「なっ」
「毎晩のように可愛がってあげてるのに僕の想いは届いてなかったんですね…」
「え、いや、そんな事はー…」
「上等です。今から僕がどれだけ想っているのか直接体に教え込んであげます。ほら、帰りますよ」
「えぇっ!?ちょっ、落ち着けっ」
「落ち着いてます。明日、ベッドから出られると思わないで下さいね。ああ、それと」
「な、何だよ」
「愛してますよ。世界中の誰よりも」
「っ…俺も愛してる」
─────
ツンデレ敬語×鈍感です。
敬語が一人暮らしをしているので毎日のように鈍感を家に連れ込んでいる半同棲状態。
社会人でもいけそうかなぁと。一応学生ですが年齢設定はご自由に。
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