「これで、よし」

「ありがとう。まさか夏希が浴衣の着付けを出来るなんて」

「優に着てもらいたくて覚えたんだよ」

「そうなんだ…ねぇ、俺の浴衣、明らかに女物だよね?」

「…そんな事ねぇよ。ちょっと色が派手で首のとこにヒラヒラが付いてたりしてるだけだ」

「それが女物なんだよっ!レース付いた男物の浴衣とか見たことないし帯の巻き方だってさ!しかもちゃっかり頭にピンとかまで付けてくれちゃって!これ女装じゃんかっ」

「細かい事は気にすんな。似合ってるぞ」

「…夏希も似合ってるよ。胸元開きすぎだけど格好良い。紺、似合うねー」

「そうか?」

「(嬉しそうなナツキたんかっわいいいい!)」

「そういや忘れてた」

「何を?うぉっ!ちょっ、パンツ脱がすなよぉぉっ!」

「女は浴衣着る時下着を着けないらしいから脱がないと駄目だろ」

「今女装だって認めたなコノヤロウ!ダメーっ!俺が脱いだら色々ダメーっ!」

「………」

「何っ?」

「……やべ、その怒った顔良い。勃った」

「へ?」

「折角近所の花火大会に行こうと思ったのに…優が悪い」

「明らかに俺悪くないのにぃっ!全く、これぐらいでおっ勃てるなんていつまで経っても駄犬だね。俺以外面倒見きれないよ全く」

「優…」

「ほら、お前の帯解いて貸して。縛ってあげるから」

「はいっ…今日もご奉仕します、ご主人様」

「うん、いい子」





─────
駄犬モードにさえならなければ夏希は男前なんだよっていうのを書きたかったんですが結局ただの駄犬になりました(笑)
因みに夏希が巻いた帯の締め方は花魁のように結び目を前にした締め方です。
着物を着たまま布団に押し倒して脱がしやすいように結び目が前に来てるらしいです。



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