「はーんだー」
「ま、まっくす!!?」

げほっごほごほっ

「あーだめじゃん寝てなきゃー」
「いや、っちょ、おま、なんでここに…げほっごほっ」
「半田がかぜひーたって聞いたからさー」
「誰にだ…げほっごほげほっ」

今日は日曜日、風邪を引いたのは昨日だから家族以外知ってるはずないんだけど
しかもその家族も今日は出払っている
両親とも出張だって
明日の夜まで帰ってこない

「んー…天?まぁいいじゃん、今日おじさんもおばさんも居ないんでしょ?」

こくり

喋ると席が出てマックスにうつるかもしれないから極力喋らないようにしなきゃ
…なんて今更か?
つーか何で家庭事情知ってんだコイツ


「僕が看病してあげるから」
「!!?」

危ない、咳込むかと思った

「大丈夫、僕って器用だから何でもできるんだよー?ほら、病人は寝た寝た!お昼にうどん作ってあげるから」

うわー熱いねー、なんて言いながら持ってきたビニール袋から冷えピタを取り出してでこにぺたりとを貼りつつベットに俺を寝かす
適当な物言いと違って手つきはひどく柔らかい
やっぱりこいつは優しいんだ

「げほ…っうぅ…」
「ほら、寝ないと」

うん、分かってる
分かってるよ

「ま…っく、す」
咳き込まないようにゆっくり喋る
小声になっちゃったけど聞こえたかな?

「…なーに?」

あ、良かった聞こえてる

「ごほ…伝染んなよ?」
「僕がそんなへまするわけ無いでしょ?」

そっか
じゃあ…じゃあ…

「い…しょ、に…」








「…えぇえぇぇ…」
すっかり静まった部屋に溜息混じりの声が響く

「そこまでいったら最後まで言ってよ、もー…」

(ほんとに、中途半田なんだから)

すぅすぅと寝息をたてる半田のほっぺをつんつんとつつく
ふにふにしてて気持ちいいけとやっぱり熱い
時折う゛ー…って唸ってる顔の火照った半田も可愛いけど

(い…しょ、に…)

さっきの半田の声を思い出した
それはいつもみたいに表情豊かな声じゃなくて



やっぱり元気な声が聞きたいと思った



明日は2人で欠席かな
(うどんは…白出汁に卵落として煮込むか…)





―――――――――――――
べたすぎる話すいませんっ
松野がナチュラルに不法侵入(´^ω^`)

ほんとは天とかじゃなくて金曜日に半田が風邪の予兆を見せていたことに松野だけが気付いてたとか美味しい(^O^)

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