俺は1つの秘密を抱いている。それは誰にも言えないし、言わない。特に、俺の隣りでぐーすか寝ているこの昔馴染みには、絶対に。誰にもバレてはいけないんだよ「好きだよ、シャンクス」積もりに積もったその想いは自分でも抑えきれない程のものになっていて、嗚呼許してくれ赤髪の旧友よ!君が寝ている間に頬に口付けする位減ったものではないだろう?何年も何年も想い続けてきた俺に、少しだけでも褒美をくれたっていいだろう?溢れ出した想いと情欲はどうにか、俺の理性で押し留まっている。1つ間違えれば決壊してしまう。それだけは避けたい。君には、何もしたくない。自分の本能とは裏腹にそんな事を思うのだ。ただ、『シャンクス』という大切な存在がそこに居るだけで俺は倖せになれるのだから。君の隣りに居るだけで心が満たされる、反面、このまま喰い尽くしたいとも思う。襲い、貪り、君の泣く顔が見たい。でも、そしたら、それで終了だ。この何年も築き上げてきた2人の関係はそれで終わってしまう。俺の中ではその矛盾が何回も浮かんでは沈んでいく。最終的に選ぶのは、やはり君の隣りに居る事なのだ。出会ったころの幼い君も、名を上げていった若かりし頃の君も、次世代のために片腕を無くした君も、全てを愛しているんだ、シャンクス。「…死ぬほど、愛している。」死ぬ程。死ぬ迄。一生君に届くはずはない。届けるつもりもない。君は俺の隣りでいつものように笑っていてくれればいいのだ。俺の想いなんて踏み躙ったままで良い。
無防備なその頬に軽く口付けをすると、愛しい人の寝顔を見下ろして、俺は静かに微笑んだ。









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本当はシャンクス視点も書こうと思ったのですが、断念…
攻め主と見せかけた受け主という裏設定(笑)

拍手ありがとうございます!!
これからもよろしくお願いします

Title by カカリア
七瀬




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