準太とヤる時はどうしてもまっ裸で口論になってしまう。それが原因で風邪を引いたのは一度や二度の話ではない。最終的には大人な俺が折れてやるんだけど、今日という今日は絶対に妥協したりしない!
今日こそは絶対俺が突っ込む!!


「今日は絶対俺上だからっ」
「は?いーじゃんいつも##NAME3##下なんだから下で」
「だから!いつも俺が下だから、たまには上やりたいって事!」


あー、と不満げな声を上げながら、Yシャツを脱ぎ捨てる準太にドキリとする。何度も裸は見ているのだが慣れない。これからそういう事をするのだと思うと妙に恥ずかしくて、慣れない。現に俺はまだYシャツのボタンを3、4つ外しただけだ。


「お前も早く脱げよ」
「わ、分かってる!つか、俺の話聞いてた!?」
「お前が上って話?騎乗位でもする?」
「違ああう!俺が、お前のケツに突っ込むの!」
「はいはい、いいからさっさと脱げ」
「あ、ちょ、自分で出来るって」


いつも脱ぐのが遅い俺は準太に脱がされて、そのままの雰囲気で俺が下になってしまう。途中で止めて、ぎゃあぎゃあと言い合ってる内に準太が行為を進めて、快楽で何も考えられなくなってしまうのだ。そんなのはもう駄目だ!流されたりしない!
器用にYシャツのボタン外して、ベルトのバックルに手をかけようとした準太の肩を強く押し倒した。ぽかん、と呆けている準太に今のうちだ、と首筋に顔を埋める。いつも準太にやられてるみたいに…えと、どーすればいいんだ?


「なに?なにしてくれんの?」
「うっさい!黙ってろ」


焦る俺に、くくくと楽しそうに笑う準太。もう抵抗はしないよう。ようし、見てろよ!
潔癖な準太からはシャンプーの匂いがして、それが自分の匂いと一緒で、少し興奮した。まず、首筋を舐めてみる。まだ準太は笑ってる。くそ、黙れ笑い上戸!軽く吸ってみたりしたけど、キスマークは付かなくて首を傾げた。もっと、強く吸っていいのかな。再度、首筋に唇を落とすと、自分のベルトが外された。


「おい!今、俺がっ」
「いーから、##NAME3##は続けて」
「そ、んな事言われた…っあん」


準太の固くてごつい手が俺のあそこを布越しに刺激した。突然の事に甲高い声が漏れて、慌てて手で口を塞いだ。もう!今俺が攻めてるのに!キッとすぐ側の顔を睨むと、いいからいいからと言うので、俺は再開しようとするが。準太はそのまま刺激を与え、ぐちゅぐちゅと水音がしてきた。


「あ、あぅ、やめ、ん、やめろぉんあっ」
「なんで?こっちはこんな喜んでんのに」
「ひぁ!そ、こ、やぁ」
「##NAME3##、続けろよ」


続けようにも続けられんのじゃアホ!完全に準太に翻弄された俺は腰くだけで、口の端から涎が垂れる始末だ。完全に上半身を準太に預け、尻だけ高く上げた屈辱的状態。こいつ、俺の良い所ばっか責めてくるからたちが悪い!しかも、この布越しっていうのがまたもどかしくてたまらない。


「ふ、ひぅ、んん。んも、やら、さわって」
「今日は##NAME3##が突っ込むんじゃねーの?いいの?」
「う…だって、じゅんたが、さわるからぁ」
「だって可愛いんだもん、お前」
「う、う、ううう…」


ああ、くそ、適わない。かっこいい、準太。ちゅっとこめかみにキスをして、##NAME3##好きだ、なんて言われたら、頷くしかねぇじゃん。馬鹿、俺も好きだ。
こうやって見事に絆されて、下になってしまった俺は翌日の朝、重い腰を引きずりながら次こそは…!と決意する日々を繰り返すのでした。



ずるいし勝てない



title にやり

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テーマ「人外ファンタジー」
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