真実 | ナノ

■ ユイ の
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昔このオンラインゲームをプレイして、こんなに面白いゲームが世の中にあるんだと感銘を受ける。
それ以来、どうしても運営会社に入社したいと独学でオンラインゲームのシステム構築や世界観、ゲームバランスなど運営に必要な知識を身につけていった。

やっとのことで運営会社に就職し、ユイは身につけた知識でゲームをもっと面白くより良いものにしようと張り切っていた。
しかし現実は厳しいもので、入社から2年経った今でもユイに任される仕事は雑用紛いなものばかり。
ゲームのプログラム企画部に所属する夢が一向に実る気配がなかった。

示談をしに行ったところで、追い返される毎日。
元々プライドが高かったユイの精神は次第に追い詰められ、ついにはこう思うようになった。
「みんな、おれに恐れをなしているんだ。おれが企画を出したらきっと全てを奪われるのが怖くて、企画部に所属させることが出来ないんだ!そうに違いない!!」
人を見下すことで自分が企画部に関わることが出来ないことを正当化していった。

こうして根は優しく、素直で人から好かれる人気者であったユイは性格がどんどん歪んでいき、今ではお人好しの化けの皮を被った、性格が悪い偽善者となってしまった。
しかし、化けの皮を剥がれた姿は誰にも見せないようにしている。








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