■紅夜作:七年生で悪ノ娘/召使

※やっつけ感
※某傍観話風、苦手な方注意


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七年生で悪ノ娘
(元:悪ノP「悪ノ娘」)


―――――さあ、宴のはじまりだ

今は昔ある処に
忍の卵の学園の
その影に息潜める
鈍色衣の護り人

齢は十六過ぎた頃
変幻自在の技と術
末まで化かして見せましょう
全ては友と仲間の為

守りの要、用と有らば
いつ何時でも馳せ参じ
雛にも満たぬ同胞の
力となりましょう

―――――その人は、何?

鈍の衣 闇夜を切る
音もなく影もなく
まだこの程度は生温い
さて、次に来たるのは何処の誰


光が恋しい訳でなく
時に懐かしいことはある
けれども何よりの苦痛は
彼等の笑顔が曇ること

まやかしの愛は三禁に
溺れるよりも愚かなこと
争いの種はいらぬもの
元から絶たねば火は消えぬ

潰える命は数を絶え
月夜が真赤に濡れていく
心が叫ぶ悲鳴の声
知らぬ素振りをして

―――――異存は、ないか。

鈍の刃 常世を背に
振るわれて刻まれて
とても美しい友は今
嗚呼 涙を流して笑ってる


忍の住み処を荒らすべく
醜い世界が牙を剥く
其の数果たして数知れず
相打つ覚悟は疾うにある

一人の御人が狙いだと
差し出せば済むと知りながら
選ばなかったその道は
誰もが泣かない道だった?

遂に平和は終わりを告げ
戦の劇の幕が上がる
強く優しい守り人は
大地に伏していく

―――――いつか、また

鈍の空 夜明けはなく
日の光は差さずに
煌めく剣と上がる炎
嗚呼それはここを知る唯一の術


今は昔ある処に
忍の卵の学園の
その影に生きていたという
鈍色衣の護り人

語り継がれゆくことはなく
忘れられていく物語
けれども変われぬ御世の人
独り学び舎何を思う

遂にその時はやって来て
全てを起こした者は去る
最後の言葉を忘れない
彼等はそう言った

―――――行って参ります

鈍の光 時は思う
居なくなったその場所で
六百の年が過ぎた頃
嗚呼歴史が巡ることを願う





七年生で悪ノ召使
(元:悪ノP「悪ノ召使」)


今は宴 はじまりの時
狭い世界の終焉の音
さらば友よまたこの場所で
逢えないことはそう分かってる


十の齢で僕等は集った
いろはに分かれ共に過ごし
六ツの歳を重ねた後
此処に残ることを選んだ

例え世界の誰もが
我等の敵になろうとも
互いを想う心だけが
あれば、今はそれだけでいい

いつか敵に 今は味方に
何時が終わりか分からないから
然らば友よ 笑っておくれ
忘れぬように最後の時に


可愛い子等が頬を染めて
空から人が下りてきたと
貼付けた顔と裏腹に
それがどうして、素晴らしい者か

だけど大切だと言うのなら
守る手助けはしてやろう
学び舎を狙う輩から
お前達のことを守るために

明日は宴 はじまりの時
世界が終わる戦の合図
「誰が悪いということはない」
だから誰も怨まずに居て


もうすぐ時代が終わるだろう
戦国の世が幕を開ける
これ止められるそれならば
我等はこの身を捧げてやろう

「異存はないか」と問うた声に
偏に鈍色は頷いた
闇夜に消えてゆく衣の色
二度と帰り来ることはない

今は戦 終焉の時
狭い世界の終演の音
「さらば友よまたこの場所で」
「いつか逢おう必ず皆で」


今は昔ある処に
忍の卵の学園の
その影に生きていたという
とても優しい鈍色の雛

例え世界の誰もが(遂にその時はやってきて)
我等の敵になろうとも(全ての引き金の者は去る)
互いを想う心だけが(けれど貴方達はもう居ない)
あった、だからそれだけでいい(私の大切な教え子達は)

全ては終わり夜は明けていく
幾多の色を置き去りにして
さらば友よまたこの場所で
約束をした人はもう居ない


もしも生まれ変われるならば、その時はきっと、逢えるから

2011/11/16 22:26



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