「うっ…」
息苦しさで目が覚めた。
窓の外ではチュンチュンと鳥が鳴いている。
朝だ。てゆーか眩しい
昨日カーテンを閉め忘れたのか?と思いながら上半身を起こそうと力をこめる。
重い…
目線だけを動かすと隣に丸まった体を見つける。息苦しさの正体はこれか。
たか君と、その隣には侑士と謙也がいる。
いくら子供だとはいえ、よくこのベッド(たか君と2人でちょうどいい大きさ)に4人も入ったなーと感心してきるとドサッと謙也がベッドの下に落ちた。寝ぼけた侑士に蹴られたらしい。

「いった。ちょ、侑士お前っ…」
「お、謙也おはよー」
「おう、おはよー。って、ちゃう!葉月!目覚めたんか!?」

おい!葉月が起きたで!と侑士とたか君を揺する謙也。あ、また侑士に蹴られた。

「葉月、もう大丈夫なん?」
「葉月、昨日あの後倒れたんだよ。覚えてない?」

目が覚めた2人は謙也なんてそっちのけで心配そうにこちらを見る。

そういえば、と周りを見渡す。
しつこかった視線は今やさっぱりだ。ちゃんと祓えたらしい。

「大丈夫。少し力を使いすぎただけだよー」

わたしがあんなのに負けるわけないでしょ!と笑うと3人の表情も柔らかいものとなった。

「なんかお腹すいた!朝ごはんにしよ!」

ベッドから降りてドアへと向かうと侑士と謙也の従兄弟組は飯やー!とわたしのそばを素晴らしいスピードですり抜けドタドタ降りて行く。

その後ろ姿を見ながらわたし達も行こう。とたか君の手を取ってキッチンへと足を進めた。
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