そして。
あっという間に、季節は一巡りしてしまった。


二回目のバレンタインデー。


「……ぅわ、緊張する……」


ディアッカの家の前で佇むミリアリアの手には、すでにチョコレートがスタンバイされている。
結局この一年、二人の関係は『恋人同士』に発展しなかった。


今日の日のため、かもしれない。


この日のために『告白』しなかったのかもしれない。


ミリアリアがディアッカに伝えなければ、この関係は変われない。
彼女が素直にならなければ――


「ょおし」


心に一つ気合を込め、ミリアリアはインターホンに手を伸ばした。





-end-

結びに一言
悲しい日だけど、明るく。
辛い思い出だけど、前を向いて。
……そんな話にしたかったんだけど……(滝汗)

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