「俺、そんなことしない……」
「でもいっつも偉そうだし、わがまま言うし、人のことからかって遊ぶし」
「…………」

返す言葉が無いとはこの事を言うんだな、とディアッカは思った。

すると今度はミリアリアが、何か、気づいたようにこちらを見る。

「あんた、誕生日いつ?」
「三月」
「えー……じゃ、同い年なの、一ヶ月しかないじゃない」
「……だねぇ……」

言いながら、ミリアリアはとても残念そうな顔をした。
これはどう解釈すれば良いのだろう。

同い年期間が一ヶ月しかなくて『悔しい』のか。
はたまた一ヶ月しか同い年でいられなくて『寂しい』のか。
聞けばミリアリアのこと、確実に前者を選択してくれるはずなので、質問自体無意味に終わる。
だから、そこに触れることはなかった。
その代わり――

「二月って事は……誕生石はアメジストか」
「それが?」
「誕生日プレゼントの計画」
「は?!」

ミリアリアは目を丸くした。
なぜいきなり、自分の話題に移るのか。

「ちょっと……別にいいわよ、そんなの」
「よくない良くない。他ならぬミリアリアさんの誕生日とあっちゃあ、早めに準備しておかないと」
「今は私じゃなくて、サイ!」
「適当でいいって、んなの」
「適当〜?!」

途端、ミリアリアの顔が豹変した。
そりゃ大切な友人の誕生日を『適当』扱いされれば、誰だって怒るもので……

「ワリィ! 今の失言!!」
「知らないッ!」

言ったところでもう遅い。
ミリアリアは激怒し、サイの誕生日はキラと二人で考えると言い出した。
追いすがるディアッカだが、彼女の怒りが収まる様子は全く無く――

――その日AAでは、ひたすら謝り続けるディアッカの姿が見られたという。



教訓・口は災いの元。




-end-

結びの一言
……誕生石と瞳の色が同じネタが抜けた……(涙)

お題配布元→ディアミリストに30のお題


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