運命の再会




「……なんて、速さだ……?」


衝撃が身を襲うが、うかうかしてもいられない。後続を担うレジェンドのコピー機が、ルタへと突撃してくる。



「どけえええっ!!」



前の二機とは違い、アネハには明確な戦闘意欲があった。
かわして進む、のではなく。
倒して進む。
邪魔な機体はなぎ倒して進む――そのために、彼はビームサーベルを抜きさった。

「こいつ……!」

レジェンドにも、デスティニーにも無かった分かりやすい『殺意』を前に、ルタも盾を取り出す。
ほぼ同時に、そこにサーベルが食い込んだ。

「ッ!!」

防衛しながら、ルタはレーダーを確認する。去っていくデスティニー、そして囲むように襲い来る、数機の『敵』……


《大丈夫ですか?!》


ルタの状況に気付いたのか、そこにルナマリアからの通信が入る。


《今、そっちに――》
「こっちは良い。それより、この座標点に向かえ!」


余裕無く、ルタはデータを転送する。
それは、レイから受けた電文そのものだった。


《何ですか? これ……ここって……》
「そこに、レジェンドとデスティニーが向かっている」
《レジェンドと……デスティニー……?!》


見る見る内に、ルナマリアの顔色が変わっていく。


「迷っている暇は無い。行け!」
《――ご武運を!》


通信が切れる。
それを待っていたかのように、敵機がルタを囲む。


「……さすがに、キツイ……か?」


冷や汗が頬を伝う。
さすがに、数が違いすぎる。
どうやって打破するか……考えていても、敵はどんどん集まるだけで――


《――っにボーっとしてんだ、ルタ!》


突然降りかかる声に、ルタはハッと顔を上げた。
スピーカーから、ヤナックの声が響く。出所を探れば、それはこちらに向かう敵機からだが、


「……ヤナック、か?」
《俺以外の誰がいんだよ!》


直後、映像も届いた。確かに、ヤナックだ。


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