ルナマリア*シン 「シンってば、全然分かってない!」 「〜〜なこと言ったって――」 「シンの分からず屋!!」 ばんっ! 怒号と共に、ルナマリアはシンの部屋を後にした。残されてしまったシンは――ただ、うな垂れるだけ。 どうやらルナマリアは、自分とフリーダムのパイロットを会わせたいらしい。気付いているのだろう。自分の中で彼の存在が、どれだけ大きな影を落としているのか。 目を合わせるのも怖かった。 何が怖い、なんて――……具体的には、自分でも分からないけど。 「ねえ、シン」 扉の向こうから、ルナマリアが話しかける。 「このままじゃ、シン、ここから動けないよ?」 会って、話して、どうなるものとも思えないけど。 もしかしたら、憎しみの方が膨れ上がってしまうかもしれないけど。 ルナマリアが……自分を思って行動しているのも分かるけど。 ……頭を過ぎる、金髪の少女。 守れなかった、尊い命。 彼に会ったら、この悲しみはどう変化する――? <……ステラ……俺……> 祈るように、シンは天を仰いだ。 end まだ葛藤の中で生きるシンと、それを支えるルナマリア。 シンの傷が癒えるのはいつ… - 51 /69- |