キララク風味を織り交ぜつつ…


それは、恋の唄。


貴方に捧げる恋の唄――





貴方に捧げるラブ・ソング






「うわぁ……素敵なドレスですね〜」
「そうですか? ありがとうございます」

ミリアリアにドレスを褒められ、ラクスは頬を赤く染めた。
それは、マルキオ邸での一幕。
一週間後、ラクスがオーブで開くコンサートのパンフレット用の写真を撮りに来たミリアリアを出迎えたのは、シンプルながらも輝きのあるドレスを纏った歌姫本人だった。

思わず感嘆のため息が出て。

「これ、キラが『ステージ衣装』にと用意して下さいましたの」

呟く歌姫の頬は、倍掛け以上に赤くなる。
しかし、答えを聞いたミリアリアは――ラクスとは全く逆の表情を見せた。

「……ステージ、衣装……?」

答えを受け入れられず、首を傾げてしまう。だって、彼女が今着ているドレスは、どう見ても……

「……私には、ウェディングドレスにしか見えないんですけど……」
「え?」

刹那、ラクスの時が止まった。手でスカートを掴み上げたり、来てる自分を鏡で確かめてみたり。
色々な角度で見直してみて、彼女は一つの結論を出した。

それはとても嬉しそうに。

「ウェディングドレス……なのでしょうか??」
「何となく、キラの遠回しすぎるプロポーズな気が」
「プロポーズ……」

囁きながら、ラクスは火照り続ける頬を両手で隠した。



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