「もはやヒトではない」
万×土、土×高、拘束公開プレイ続き。








 くちゅ、くちゅと淫靡な水音か響く。
 高杉は土方の穴を弄っていたし、河上は土方に口淫を許していた。
 それを見ながら、俺はまた、己の股間を弄る。

 隊服の上着は腕の辺りでくしゃくしゃになって丸まって、誇りの証は今や拘束具のひとつになり下がっていた。
 ワイシャツは辛うじて肩に引っ掛かっていたが、躯を隠す役割よりも、かえって土方の白い肌を淫靡に演出する小道具でしかない。
 引き締まった腹に続くのは剥き出しの下腹部で、陰毛がくっきり浮き出て見えるのは、あの男の肌がやけに白いせいだ。
 黒い繁みから突き出る、色素の薄い肉棒。高杉が気まぐれにあやすたびに、脈打って腹を叩く。

 その下には赤黒い陰嚢がきゅっ、とせり上がり、放出が近いと訴えている。
 そこから肛門に通じる筋は腫ぼったく浮き上がって、陰茎から垂れてきた体液のせいか、高杉が塗り込んだ潤滑剤のせいか、てらてら光っていた。

 そのすべての終わりに、挿入口がある。
 薄く色づく周囲の慎ましさに比べ、中の襞は真っ赤に充血して、厚ぼったい。
 すでに何度か男を受け入れた証拠に、襞は入り口からはみ出していて、グロテスクな花が咲いたようだ。


 熱心に咥えていた河上のモノが、口が引き抜かれた。『むあ……?』っと無意識に上げただろう声がそそられる。
 河上は高杉を退かし、土方を後ろから抱き取るように自分の膝に乗せた。

「望むなら、坂田に見てもらえばよい」
「うああ……! あっ、あーー……っ、」

 河上の陰茎の、頭が隠れる。膝を高く吊り上げるように、土方は無理な態勢を必死で保とうとしている。何とかして俺に見せつけたいというように。

「あのさー、そいつ、騎乗位ならM字開脚が好きなんだよね。足、解いてやってくんない? よく見えねーし」
「う、んあ、あっ、」
「蹴られては堪らぬゆえ、このままでよい」
「……ぁーーっ!! お、っきい、」
「それは光栄」

 河上は機械的に突き上げるだけだ。
 自分で動けない土方は、もどかしがって躯をくねらせた。
 高杉はそれを面白そうに眺め、ときどき土方の股間に手を伸ばす。そのたびに土方は、快感を目一杯受け取ろうと脚を強ばらせた。

「あっ、ア、ああッ、も、でる……」
「まだ出すなよ副長どの。今度ァ俺もコッチで楽しませてくれよ」
「!? や、やめ……あ、いや、だ……!!」

 高杉が土方に跨がる。
 自分の穴に土方のモノを宛てがい、ゆっくりと腰を沈めていく。

「やだ……、ど、どけっ、うあッ!?」
「お、とこに、突っ込む、のァ、初めて、かい?」
「どけよ……っ! やだ、イヤだ! ヤァアアァアア!!」
「銀時の、前で……んあっ、オトコに突っ込む、気分はっ、どうだ、ぁっ!」


「み、みるな! よろずやっ、みないで」


 土方の芯が折れる、音が聞こえた。


「はなせーーっ!! やめ……うぅ、見んな、みんなぁぁぁ……あっ、あ、やめっ
、うごくな、も、たのっ……ひくっ、んあ、や、やだ……!」
「ば、んさいッ、もっと、突けッ」
「やれやれ。拙者はよいから二人で楽しめぬか」
「いやだッ、か、わかみ、ぬく、な、ひぐっ、ぬかないで、えっ、」
「俺に、突っ込むのが、そんなに、イヤか、」
「イヤだ! あああ!! で、るぅ!! はなれ、はなッ、うあァァ!! イヤだーーーッ!!」


 泣き喚く土方の口から出たのは、


「よろずやぁーーッ!! さかた、さかたーーッ、」

 え、

「たすけて……」


「坂田。聞いているか」
「……」
「主らは二人とも、わからぬ、で放置してしまったことが多すぎる」
「……」
「坂田、主は獣か。己の、土方の、行動の意味がわからぬか。わからぬならなぜ考えない」
「……」
「考えるのを放棄したものは、もはやヒトではない」
「……」
「鍵を持つのは主だ。最後の機会だと、拙者は思うよ」
「……」
「さて、動かぬなら拙者も面倒ごとはさっさと終わらせよう」

「ヤーーーッ!! うご、うごくな、うごくなーーっ!! あ、はぁッ、うあっ、さわんな、さ、さわんな、あ、あ、や、で、でるからッ、さわんな、いでッ、さかた、さかた、も、ダメ……さかたぁ、」

 高杉が態勢を変え、土方をごろりと突き飛ばした。
 それで、土方の顔が見えた。

 涙と涎で汚れた顔。
 目の焦点が合っていない。
 ただ、譫言のように俺を呼び続ける。

「さかた……、も、でる」
「ククッ、狂ったか……? テメェの、相手はっ、ぎんときじゃねぇっ、よく、ああッ、見ろ……!」
「さかた、さかたぁ……」
「んああっ、デカく、しやがってッ」
「さかたの、おっきい……、さかたの、キモチイ……なんでもする、から……さかた、」


 意味?
 そんなの知るか。
 知りたくもなかった。

 土方が他の男に泣かされるのを見るのが、こんなに痛いなんて。


 俺は、鍵を開けて外に出た。

 河上がほっとしたように口許を緩めたのが見えた。


「イヤァァァアアァアァ!! さかたアアアァアァ!!」
「ああああっ、だ、しやがっ……、」




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