「もう一度、この男の乱れる姿が見られる」
坂田ソロプレイ。高×土電流責め







 疼いて堪らない。
 さっきから何度抜いたか、もう忘れた。

 土方がここにいる。

 あの高杉が、土方を餌食にしようとしている。
 今まさに、しているかもしれない。


 その場に居られない俺に、腹が立つ。

 見たい。

 土方が自分の尻の穴を、最大の敵である高杉にめくって見せるところを。
 河上に犯され、高杉にしゃぶられ、強制的に高杉の中に放出させられる様を。

 どっちの土方だろう。

 悔しさを堪えて唇を噛み、そのくせ躯はいやらしくくねって河上の男根を根本まで迎え入れ、腸で感じる快感に堪えられず高杉の中に放つだろうか。

 それとも自ら両足を抱えて腰をつき出し、尻穴を河上に検分させながら高杉の雄にむしゃぶりつくだろうか。

 誰が土方の乳首を捻るのか。土方は嫌がるのか、悦ぶのか。

 見たい。


 みたい。


「っ、くあ……!!」

 俺はまた絶頂を迎える。
 頭の中の土方は、河上と高杉のモノを、美味そうに頬張っていた。


 見たい。

「なーんてな」

 ハッタリかもしれない。
 のこのこ出ていったら、それこそ『土方を抱きたいです』って白状したようなもんだ。
 それに、俺はもう、あいつには、


「晋助やめておけ……」
「つッ……は、なせッ」
「ククッ、テメェら揃って銀時に用事があるらしいんで、連れてきてやったのさ」

 河上は乗り気ではないようだ。でも、高杉には逆らわないつもりらしい。
 土方は息が止まったんじゃないかと思うほど長く、俺を驚愕の表情で見つめた。

「さあ、まずは土方クン。感動の再会の感想を聞かせてもらおうか」

 隊服姿の土方は後ろ手に縛られ、足に手錠を掛けられていた。
 口許が歪んで、唾液に塗れている。
 もう口で奉仕したに違いない。
 河上が拘束されていないところを見ると、もしかして河上のをしゃぶったのかもしれない。

「さて。せっかく大好きな銀時に見てもらえるんだ。思いっきり淫乱なコトしてくれよな? 真選組の、副長どの」


 高杉が滑らかな手つきで、スカーフを抜く。
 ああ、このストイックな隊服のまま、土方は口淫したのか。いっそそのまま犯されればいいのに。
 後ろ手に縛られているから、袖は抜けない。清廉の証のような上着を肩からずりさげられ、ベストのジッパーがゆっくりと下げられる。
 プチプチ、と音を立ててワイシャツのボタンが飛ぶ。
 土方の、白い胸が半端に顕れた。

「薄いな」

 高杉は褐色の突起を指で摘まむ。

「ん、あっ……」
「濃くなってきた」

 勃ち上がった乳首に血液が集まる。土方が身を捩った。

「感じるのかい」
「ぅ、あ……」
「キモチイイって言ってみな」
「んう……、や、」
「また万斉にシてもらうか?」
「! やっ!! やめろっ、」
「じゃあ言えよ。銀時じゃなくてもキモチイイって」
「あーー……ッ、」
「さっきも乳首でイッただろう?」
「ーーッ、……っ!」
「バレねえとでも思ってたか? ククッ、ちゃんと知ってるぜ?」


 高杉は手早く土方のベルトを抜き、下着ごと足首までずり下げた。
 ベットリと糸を引く、白い粘液。
 一回じゃない。もう何回もイッてる量だ。


「万斉。ここまでのこと、銀時に教えてやれ」


 河上は土方を見て、それから俺の顔をじっと見た。
 聞きたい。

 けれど、聞きたくない。

 こいつは土方に、何をしたんだ……?
 河上に何をされて土方は、これほど感じ入っているのか。

 自然、睨み返すことになった。
 どこかでこんなことがあったな、と冷静な部分が俺に囁いたけど。

「抱いてはおらぬよ」

 静かに、河上は言った。

「少々薬を盛った。感覚が鋭敏になっているはずだ」
「……」
「ゆえに、わずかな刺激に耐えられぬ。たとえば、弱い電流とか」
「……」
「弱い部分を、挟まれるとか」


「あっ、や、もっ……、ハッ!?」

 土方に目を戻すと、拡げられた脚の間から精を飛ばすところだった。
 隊服が、淫靡な液体で汚れる。
 高杉に後から抱きかかえられ、土方は上半身をくったりと敵に預け切っていた。



 もう一度、この男の乱れる姿が見られる。

 そのことに強く興奮して、俺のモノも堅く勃ち上がっているというのに、腹の底がぐらぐらと煮えるのはなぜだ。


「ここに来るまで、弱電流のクリップを、胸につけさせていた。それでも達したようでござるよ」

 河上は淡々と解説を続ける。

「主の前では嫌がろうと思ったが」
「そうでもねえんじゃね? キモチヨさそうだぜ、そいつ」

 俺は知ってる。
 俺以外の男でも、そいつは簡単に脚を開くことを。
 男娼まがいの、いやそれ以下のことをして死にかけたこともあると。

「高杉。そいつの尻の穴、こっちに向けろよ。よく見えねえ」


 高杉の唇が、ゆっくり弧を描く。
 土方の腰が前に押し出されると同時に、膝が胸につくほど高く掲げられ、俺のほうからは土方のヒクつく挿入口しか見えなくなった。


 ひっ、と小さく、土方は息を飲んだ。




前へ / 次へ



章一覧へ
TOPへ

×
BLコンテスト・グランプリ作品
「見えない臓器の名前は」
- ナノ -