ピッタリとくっついて肩に頭を乗せる名前に、高遠はクスッと笑って名前の肩に腕を回し前髪に唇を触れさせた。
「あんまり可愛いことをすると、食べてしまいますよ?」
「高遠さんのエッチ……」
「誘っているのは名前じゃありませんか。随分寂しい思いをさせてしまいましたからね」
高遠は、抱き締める腕を強めると今度は名前の唇に己のそれを触れさせた。
久しぶり過ぎるその感覚は、名前の頭を甘く痺れさせる。
唇が離れても、名残惜しいように高遠をみつめる名前に高遠は口元を緩める。
「まったく、どこでそんなの覚えてくるんですか」
「いつまでも子供扱いしないでくれる?私だって、もう大人ですから!」
「分かっていますよ。名前は、私の優秀なパートナーですからね」
「分かればよろしい!」
そう言うと名前は高遠に甘えるようにぎゅっと抱き付いた。
高遠は、小さく息を吐くと名前の体をソファに押し倒しその上に覆い被さる。
「高遠さん、これはどういう事ですか?」
「言ったでしょう。もう大人だと。ならば、大人の愛し方を実行しようと思いまして」
不敵に笑う高遠に、名前は表情をひきつらせる。
握られた両手は熱くて、互いの瞳には互いが映って胸がキュッと締め付けられる。
どちらからともなく、唇を触れ合わせ熱い夜が始まっていく。
その瞳に映るのはたった一人(これからは、私も連れていってくださいね)
(名前が成人したら、考えましょう)
→あとがき