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Q:俺に足りない物はなんですか?
A:落ち着きです。

その通りだよ! マジでごめんねぇええ!!


佐助に抱えられたまま、唖然とする俺に視線を浴びせる青・茶・紫(緑は天を見つめてる)
本当にありがとうございました、どう見ても人気武将が勢ぞろいですね。
うわーい、甲斐は何時の間にこんなにカラフルになったんだろ―――って、ちげえし!
何この東西ごっちゃごちゃ。普通一緒じゃないだろお前ら! 常識的に考えて! JK!


「はいはい、アンタ等これ以上見るのやめて、減る」
「え、だめ! しんちょーけずらないで!」
「うん、減るからお部屋に帰ろうか」
「テメエ、何間違い教えてやがるんだ、Ah-n?」


ぱきっとした空気が政宗と佐助に流れた。
オカンの機嫌が! …あっ、でも両手を天に突き出したままの緑の御方のが超気になるかも。何アレ、ああしないと生きていけないの? 植物なの? 水はミネラルウォーターしか受け付け無い系? 総合的に言うと何この自由な人?!

二人の間であわあわキョロキョロと忙しい俺。そんな俺に相変わらず指差し確認しながら、長宗k…長い(仮)が話しかけてきた。


「なあ、結局この座敷わ…じゃねえ、ガキはなんだ?」
「――チッ、ああ…この子は」
「(舌打ち…舌打ちしやがった…)まさかお前の弟、じゃねえよな……、やっぱりコイツの兄ってぇえぅあああああ!!!(ズッシャーッ)」
「もとちかぁああ!?」
「ふぇえええー!?」
「兄と聞いて」
「ちょ! 旦那! 足、下! 鬼の旦那踏んでる!!」


一瞬にして阿鼻叫喚、

天 か ら 兄 が 降 っ て き た !

極当り前の顔をして幸村様が降臨されましたー。んんんちょっと、え、待って、今更だけどここの主従どうした。二人して天から降ってくるとか何それ、お館様にでも飛ばして貰ってるの?移動は便利だけど体が先に逝っちゃうよ!(にこっ)


「三郎」

幸村が俺を呼ぶ。…下に紫を敷いて。
てか、満面の笑顔なのに超逆らえない空気出してますよね――って、佐助ぇええ素直に下ろさないで!行かなきゃなr……ほら見てあの笑顔…超笑顔!
朝ぶりに見る幸村は、見る限りは超無事。…え、何コレ。この走り寄らなきゃいけない空気。皆してなに固唾をのんで見守ってるんですか。やめてお願い!プレッシャーに弱い子だから俺ぇ!感動の再会とか違うよ!


「どうした、三郎」
「あ、う…あにうえ、しごとおわったの?」
「む、…いや」
「じゃあ、おれもどる。かげゆ」

き、と続く前にふわりと体が浮き、気がつくと幸村の腕の中。振り返ると佐助が困ったような顔をして笑ってた。え、…どしたの?

「佐助は某が説得した故、もう我慢ゲフッ……一人にさせてすまなかった、寂しかったでござろう?」
「え!けんか? さすけと?(おろおろ)」
「……う…む、少しな…(おろおろ)」
「なかなおりは? まだおこってる?」
「「怒ってないよ(おらぬ)」」


見事にハモった。
そっかー、謎は全て解けた…犯人(?)はお前達だったのか! え、てことは俺が解決する前に俺任務完了? てことはお手伝いいらないじゃん。…ええー?


「(ま、ぜんっぜん説得なんてされてないんだけどねー。…悲しい顔させる訳にはいかないでしょ)」
「Oh-…真田がちゃんとbrotherしてやがる…何の冗談だこれは」
「ふん、温い見世物だ…起きよ(ガツッ)」
「いってぇ! ……あん? 野郎どもはどこ行ったんだ? さっきまで此処に居たんだけどよお…?」
「大丈夫鬼の旦那。アンタの野郎どもは心の中だよ」
「??? おう、なんか分からねえがありがとよ!」


むぎゅむぎゅと俺を抱き殺さんばかりにかまい始めた幸村(NO!)それを生暖かい目で見守る外野達(助けて!)――そんな俺たちを纏めるよう、片倉さんが溜息と共に提案をしてきた。よ! おとん!(褒め言葉)


「……取りあえず、部屋に上がらねえか?」


片倉さんの気遣いある大人発言により、一先ず事態は収集がついた……かな?


(あ、おかし散らかしたままだ…オカンに怒られる…)

まえもくじつぎ
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