「ねえ、綺麗だね、グリーン」 「ああ、そうだな」 「ほら、きらきらしてるよ。赤くて、あたたかくて、俺の目の色にちょっと似ている」 「そうか?オレは、お前の目の方が、綺麗だと思うけど」 「本当?…それは、嬉しいな」 「なあ、レッド」 「なに?」 「たぶんさ、オレ、向こうに行っても、お前のことすぐに見つけるよ」 「…決まってるよ。そうじゃないと、困る。俺、けっこう方向音痴だから」 「ははっ。だよな。ならオレが先に行って、待っててやるよ。ほら、そのナイフ貸せ」 「あ、待って。俺がやってあげる」 「お前、手動くのか?両方とも切ったんじゃん」 「右手はちょっと浅かったから、動くよ。ね、どこがいい?やっぱり首?」 「そうだな。首だな。最後にお前の顔、いちばん近くで見れるし」 「じゃあ、首ね。ねえグリーン、ちゃんと、待っててね」 「任せろよ。だから、お前もちゃんと来いよ?オレひとりで待ちぼうけなんて、ごめんだからな」 「大丈夫。すぐ行く」 「な、レッド」 「なに?」 「大好きだよ」 「…俺も。グリーン、」 「ああ」 「おやすみなさい」 - - - - - - - - - - |