リメイク仕様 「実は最近悩みがあるんだ」 「へえ、レッドに悩みなんて珍しいな。まあ任せろ、腐れ縁のお前ら双子のことなら基本なんでもお見通しのオレがばっちり解決してやるよ。で、悩みってなんだ」 「僕、恋をしてるみたいなんだ」 「！！！！」ガタタッ 「…？」 「ま、まさかお前が…こと色恋沙汰には無敗のフラグクラッシャーだったお前が恋だと…？三度の飯よりポケモンが好きな脳みそポケモン馬鹿がか？」 「ケンカ売ってんのかテメエ」 「いや、オレは嬉しいぞレッド！お前がやっとポケモン以外のことに興味を持ったってことだよな？めでたいじゃねーか！赤飯炊かなきゃだな！」 「……僕、そんなに淡白に見える？」 「淡白じゃないのか」 「………」 「今までお前が鈍感なために泣いた女の子がどれだけいると思ってんだ。オレが把握してる限りじゃ片手の指はゆうに越えて…」 「ちょっと待った。なんで僕の知らない事実をグリーンが知ってんの」 「お前、ボイスチェッカーの機能をなめるなよ」 「ああ、きみがリーフにあげたやつ？…『オレさまはたにんにきょうみないからな！』とか言ってたのに」 「うるせえ黒歴史を持ち出すな！リーフの噂の集め方がうまいんだよ。あれ、けっこう有名どころの噂もあって面白いんだぜ」 「ふーん…」 「まあその話は置いといて、お前の恋わずらいについてだよな。悩んでんのか」 「ん。なんかこう、その子の前で普通にいられないんだ。心拍数が上がるっていうか」 「…お前でも、そんなことあるのか」 「失礼だな、あるよ」 「うーん、心拍数については、慣れるしかないな。告白して治るかどうかは分かんないぞ。お前の場合、どうせ顔にも態度にも出ないんだろ。なら気にしなくていいんじゃないか？」 「そっか…」 「やっぱり、告白すんの？」 「考えてなかった…」 「お付き合いしたいとか、もっと一緒にいたいとか、ないのか？」 「ある」 「なら行くしかないな」 「…僕いま初めてグリーンを男らしいと思ったよ」 「オレはいつだって男らしいんだよ。…で、ちなみに聞くけど、相手って誰？」 「グリーンには教えない」 「なんだよオレにはって！！言えないような相手なのかよ！…はっ、ま、まさかリーフ！？」 「いやリーフ妹だし」 「あ、ですよねー」 「でもリーフには、兄ちゃんより強い男のところにお嫁に行きなさいって、小さい頃から教えてるよ」 「お、おまえ余計なこと言うなよおおおお！！だからあいつオレの猛アタックに見向きもしないんじゃないかよ！」 「だからがんばれグリーン。僕を越えないとリーフはやれないぞ」 「うそだろちくしょおおおおお」 *** 恋のお相手は某おてんば人魚という設定です - - - - - - - - - - |