たくさんの温かい感情を教わった。ヒトと触れ合う喜びも、温もりを分かち合うことの愛しさも、ボクひとりでは体感できなかったたくさんのものをもらって、それでも全てを認めることはできなくてぶつかり合って。ボクの見ていたほんの一部の世界を壊されて、はじめて自分から切り開いた道は、きらきらと輝いて眩しかった。
ねえ、キミが教えてくれたんだ。大好きだよ、ずっとずっと会いたかった。


「トウコ、迎えに来たよ」
「ばかえぬ。遅いよ」


抱き締めた体が温かくて優しくて、ずっと欠けていた心の一部を取り戻したような気がした。





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