真っ黒五年と六年生





昔から、一つ下の後輩達は隠し事が好きだった。
それは一番付き合いの長い俺達が一番よく分かっている。
でも、それにしても、だ。



「珍しいですね、先輩方が防戦一方なんて」

「仕方ないさ、今回の敵は厄介だったのだから」



無表情で敵の頸を掻き切る勘右衛門と三郎も、



「でも、典型的な策士策に溺れるタイプだったよね」

「だな、兵助の読み通り。さっすがうちの司令塔様だよな」



返り血一つ浴びない雷蔵も、



皮肉気に嗤う八左ヱ門も、



「大丈夫ですか、先輩方」



真っ赤に染まりながら微笑む久々知も。



そんな「顔」、俺達は知らない。




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