文くく微裏


部屋には二人の息遣いだけが聞こえている。
頭巾を取り制服を着崩して押し倒しているのは文次郎で、押し倒され、文次郎の首に腕を回しているのは夜着を着た兵助だ。二人とも髪は解き、目は互いしか見えていない。

「兵助」
「……ん、」

普段の姿からでは考えられないような甘い声で名を呼び、愛おしげに唇を落とす。
額、瞼、鼻を甘噛みし、唇をついばむ。
くすぐったいようなもどかしいような感覚に、兵助は身をよじる。
それさえも愛おしいと言うように、文次郎はあちこちに唇を落として行く。

「せんぱ、……くすぐったい」
「……」
「ぅ、ん……っ」

ふにゃりと笑った兵助に応えるように首筋を舐める。
口から零れる声と共にぴくりと身体が反応し、腕に力が籠った。
予想通りの反応に文次郎が口元だけで笑みを作る。

「本当にお前は敏感だな」






――
突発的に書きたくなる裏。
でも書けないというか書いた後凄い罪悪感に苛まれる。前書いた綾部はそうでもなかったのに、文次郎ごめん超ごめんってなる。何故だ。兵助は別になんとも思わない。むしろ啼かせたい。
誰か文くくで裏書いてくれんかなあ……やっぱ裏は見る専門ですね。

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